日本経済

2017年8月26日

【三橋貴明】おカネを成立させる国家

From 三橋貴明@ブログ

ソーシャルレンディング最大手maneoの瀧本憲治氏との
最新コンテンツ「【大人が知るべき(日本の)歴史:奴隷文化のない日本】第0次グローバリズム 」
が、早くも5万視聴を突破いたしました。
https://youtu.be/Y-3f6zB1dQo

な、なぜ、これほどまでに視聴されるのでしょう。
分かりません。理由を知っている方、教えてください(どこかに転載された等)。

中野剛志先生が、ザ・リアルインサイト2017年8月号
「亡国の呪縛!『貨幣の正体とグローバリズム』」
に出演されていました。
https://youtu.be/cq9PsBwt_2U

ビットコインの価格が急騰を続けています。

『ビットコインは18年半ばまでに6000ドル到達も-楽観論強めるリー氏
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-21/OV0M9S6TTDS101

ウォール街で株式に最も弱気なストラテジストの1人である
トーマス・J・リー氏は、仮想通貨ビットコインの見通しについてはかなり楽観的だ。

ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズの
共同創業者でJPモルガン・チェースの
元米株ストラテジストのリー氏によると、
ビットコインの価格は2018年半ばまでに
6000ドル(約66万円)に達する可能性がある。(後略)』

さて、この手の話にありがちですが、
「いずれ、既存の通貨は駆逐され、ビットコインがおカネのメインストリームに躍り出る」
といった言説は正しいでしょうか。

断言しますが、間違っています。

ビットコインは、国際決済の際には便利ですが、
国内の主たる通貨になることはあり得ません。

理由は、中野先生の話とも絡みますが、
政府がビットコインで税金の支払いを認めないためです。

そもそもなぜ、日本円が国内で流通しているのか。

人間は社会的な動物です。
例えば交通インフラや防災インフラ、司法、警察、消防、防衛といった
「最低限」の公的サービスなしでは、我々は健全な社会生活を送れないのです。

そして、公的サービスの財源として「税金」があります。

財源は税金以外にも複数あり、同時に税金の役割も
財源以外にいくつもありますが、とりあえず、一般的な認識としては、
「政府は税金を徴収し、公的サービスを提供する」
ということになっています。

もちろん、第五次産業革命(シンギュラリティ)が進み、
モノやサービスの生産能力が極大化し、
ハイパーデフレーションの世界になれば、徴税の必要はなくなります。

というよりも、そもそもおカネそのものも意味を失うのでしょうが、
とりあえずそうはなっていません。

我々が公的サービスを必要とし、さらに政府が財源として
「日本円における税金の支払い」を求める以上、
我が国で日本円以外が流通する日は訪れません。

日本国内で日本円が、アメリカ国内でアメリカドルが流通するのは、
「国家」「公的サービス」「税金」という三つのキーワードで説明できるわけでございます。

税金というのは、我々が国家に追っている債務と表現することができます。

その債務の弁済のために、我々は日本銀行や銀行に対して
保有している債権(現金や預金)を使っているわけでございますね。

ビットコインの価格は、日本円ベースで変動します。

すなわち、ビットコインと日本円の間には「為替レート」があるのです。

政府は公的サービスの支出を「日本円」で行います。

結果、対日本円で価値が大きく変動するビットコインで徴税を認めることはできません。

日本国家がある限り、日本国内のおカネは日本円のままです。

これは「信用」とか、そういった抽象的な話ではなく、
国家が日本円建てで徴税し、公的サービスの支出を
日本円建てで行うというリアルな話でございます。

逆に考えると、国家の存在を否定しようとする
グローバリズムの世界において、
ビットコインが持て囃されるのは、よく理解できます。

かつて、第”零”次グローバリズムの時代、
欧州とアジア間の決済が金、銀で行われたように、
グローバルではおカネと国家の関係を切り離そうとするわけでございます。

もっとも、ビットコインが日本国内で
日常的に使われる日は、未来永劫、訪れません。

現在のビットコイン価格の高騰は、
普通に投機が投機を呼ぶバブルです。

しかも、主におカネを突っ込んでいるのが、
国家に対し否定的な傾向が強い中国人であるという点が、
実に象徴的でございます。

無論、投機でございますから、
高値で売り抜ければ「日本円建て」で利益が出るかも知れません。

とはいえ、それはあくまでギャンブルであるという現実は知っておいてください。

というわけで、本日中野先生の動画とビットコイン高騰を受け、
「おカネの本質」について書いてみました。

関連記事

【三橋貴明】おカネを成立させる国家への1件のコメント

  1. 大川沿いの隠居 武蔵 より

    ビットコインというのは為替レートの変動を利用したギャンブル劇場ですね。将来的に紙屑となる信頼度の低い人民元はビットコインへ流れ、過去に安値でビットコインへ変換した支那人が差益を確定する為に売却しているとすればバブルでしょうから、ババを掴むのは誰かという事になりましょうか。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動が示す...

  2. 2

    2

    【三橋貴明】移民問題の「目的」

  3. 3

    3

    【三橋貴明】文明の生態史観と乙嫁語り

  4. 4

    4

    【竹村公太郎】水の分かち合いの奇跡

  5. 5

    5

    【藤井聡】「財政規準」(クライテリオン)の歪みが導く「危機」...

  6. 6

    6

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その2)

  7. 7

    7

    【藤井聡】いよいよ、「プライマリー・バランス」を巡る攻防が本...

  8. 8

    8

    【三橋貴明】日本国民の問題

  9. 9

    9

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その1)

  10. 10

    10

    【三橋貴明】「文明の生態史観」の再評価を

MORE

月間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】いよいよ、「プライマリー・バランス」を巡る攻防が本...

  2. 2

    2

    【小浜逸郎】財務省VS総理官邸

  3. 3

    3

    【三橋貴明】続 2018年6月 日本国の運命が決定する

  4. 4

    4

    【小浜逸郎】国家的事業か法的正義か

  5. 5

    5

    【藤井聡】デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動が示す...

MORE

最新記事

  1. 日本経済

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その3)

  2. 欧州

    【三橋貴明】マクロン大統領の「民主主義」

  3. アジア

    【三橋貴明】後戻り不可能な非核化

  4. 日本経済

    【藤井聡】デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動...

  5. 日本経済

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その2)

  6. 日本経済

    【三橋貴明】移民問題の「目的」

  7. アジア

    未分類

    【三橋貴明】文明の生態史観と乙嫁語り

  8. コラム

    【竹村公太郎】水の分かち合いの奇跡

  9. 日本経済

    【三橋貴明】安倍"移民受入"内閣

  10. 日本経済

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その1)

MORE

タグクラウド