アジア

2018年4月23日

【三橋貴明】二つのグローバリズム

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】
マクロン大統領の「民主主義」
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12369509940.html
チャイナ・グローバリズム
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12370009469.html

現在の世界には、二つの
極めて危険な「グローバリズム」
の勢力が存在しています。

一つ目は、とにもかくにも
「モノ」「ヒト」「カネ」の
国境を越えた移動の自由化を
善とすることが、
「自分の利益最大化になる」
ことを確信している、
プライベート(個人)な
グローバリズムです。

彼らは「国境」がないため、
文字通りボーダレスに資金を動かし、
グローバリズムに沿った政策を
各国の政府に強います。

具体的には、法人税現姓、
協同組合の廃止、公共サービスの民営化、
資格制度の緩和、医療自由化、
移民拡大、労働規制緩和、関税撤廃、
総量規制廃止、外資規制廃止、
そして緊縮財政という
「グローバリズムのトリニティ
(緊縮財政、規制緩和、自由貿易)」
を、政府に要求するのです。

グローバリズムに逆らう
政府に対しては、その国の
株式を売り払うことで、
「株価暴落」という制裁を
加えます。

株価を気にしている政権
(安倍政権が典型ですが)は、
株価暴落を怖れ、結局は
グローバリズムに都合がいい
政策を推進せざるを得ません。

この「構造」について、
トーマス・フリードマンは
「黄金の拘束衣」と名付けました。

フランスのマクロン大統領は、
日本の総理大臣同様に、
「黄金の拘束衣」を着せられて
いるように見えます。

すなわち、グローバリズムを常に
「善」とする「イズム(教義)」を
妄信しているように見えるのです。

グローバ「リズム」の
信奉者にとっては、ハンガリーの
オルバン首相率いる与党の圧勝や、
イタリア総選挙における五つ星運動や
「同盟」の勝利は、悪しきもの
として映るのでしょう。

とはいえ、オルバン首相率いる
フィデスの圧勝や、五つ星運動、
同盟の躍進を選択したのは、
ハンガリーやイタリアの
「有権者」なのです。

有権者がナショナリズム的な
政治勢力を選択した以上、
民主主義国の国民であれば
「受け入れる」必要があります。

さもなければ、
民主主義が成立しません。

ところで、マクロン大統領に代表される
「民主主義を否定するグローバリズム」
以上に危険なのが、
チャイナ・グローバリズム
に代表される「国家資本主義」です。

中国の習近平主席は、最近、
国際会議などで「自由貿易」を
擁護することが多いですが、
真の意味で自由貿易、
グローバリズムを擁護するならば、
まずは中国国内の規制や関税を
全て撤廃するべきでしょう。

ところが、中国は国内的には
共産党独裁を強化し、
締め付けを厳格化。

特に、情報の「自由な流通」を
制限しつつ、外国に対しては
自由貿易を主張します。

自由貿易を、自国の権益拡大に
活用しているわけですが、
この手の手法は、インドなどを
植民地にしたイギリスの
帝国主義の伝統的な手法です。

中国はマレーシアなどにおいて、
資金を出し、インフラを建設。

もちろん、インフラ建設のための
労働者として中国人を派遣するという、
露骨なまでの帝国主義を
実践しています。

しかも、中国は帝国主義という
名のグローバリズムを推進する際に、
相手国の政治家を「篭絡」する形で、
国内法を無視して事を
進めようとするわけです。

特に、チャイナ・グローバリズムの
浸透が著しいマレーシアにおいて、
「民主主義」による反乱が
始まろうとしています。

マレーシアの選挙に92歳の
マハティール首相が出馬する件は、
日本のマスコミでは
「物珍しい出来事」といった
扱いをされています。

その背後に、
「チャイナ・グローバリズムの浸透」
があるという事実を知っていれば、
マレーシアの総選挙ですら、
我々日本国民を苦しめている
「グローバリズム」との闘争が
見えるはずなのです。

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