From 藤井聡@京都大学大学院教授
この度、今の日本に、
如何なる公共政策(財政・金融・インフラ・税・貿易政策)
が求められているのかを、
「MMT(現代貨幣理論)」に基づいて
包括的に論じた書籍、
『MMTによる令和「新」経済論』
https://www.amazon.co.jp/dp/4794971583
を出版いたしました!
これまで、MMTについて日本語で読めるテキストは
いくつか出版されていますが、本書は、
【1】「MMTの基礎理論」
(貨幣とは何か?)
を論ずるだけでなく、
【2】「MMTの政策思想」
(MMT論者達は、どういう国を作ろうとしているのか?)
を解説するとともに、それらを全て踏まえた上で、
【3】「日本におけるMMT実践論」
(具体的に今の日本経済をどうしていけばいいのか?)
を包括的に論じている点に特徴があります。
あわせて、本書では、
【4】MMTについての「ありがちな批判・誹謗中傷」
に対する「標準的な反論(集)」
をたっぷりとした紙面を使って解説しています。
MMTについての書籍の中には、
『あからさまなMMTについての「誤解」や「無理解」』
に基づいたトンデモ本の様なものもあるようですが、
きちんとしたMMTについての書籍の中でも、
【1】【2】を踏まえたうえで【3】【4】を論じている
と言う点が、本書の特徴だと考えています。
ついては、ランダル・レイの書籍をはじめとした
きちんとしたMMTの書籍をご覧になった皆様方も是非、
本書をご一読いただきたいと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/4794971583
ところで、MMTについて理解しようとする場合、
【1】「MMTの基礎理論」
から始めるのが一般的ですが、
しばしば、基礎理論が理解し難く、
「挫折」する方もおられると耳にします。
ついては、本書では、一般的なマスメディアや
ネット記事でMMTがどのように扱われているのかを論ずる
【4】MMTについての「ありがちな批判・誹謗中傷」
に対する「標準的な反論(集)」
から論じ始めています(第一章、第二章)。
そして、それを論じた上で、
同じくしばしばメディアやネット上で論じられている
【3】「日本におけるMMT実践論」
を第三章で論じました。そしてそれを論じながら、
【2】「MMTの政策思想」
を紹介/解説するという構成にいたしました。
ご案内の通り、MMTは、
頭ごなしに否定する人や
蛇蝎のごとく忌み嫌う方々が多いのですが
実を言いますと、ここまでの議論は
そんなMMTを本能的に嫌う人々、
例えば「平均的な経済学者」の皆さんでも、
十分に抵抗感なく、
普通にご理解いただける内容となっています。
何といっても、以上の議論のベースにあるのは、
財務省が公表している
「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。」
という公式見解を、全ての議論の出発点にしているからです!
https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
ただし、なぜ、財務省は、
「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。」
と、ここまで強く断定しているのかと言えばーー-
やはり、MMTの基礎理論である、
「現代の貨幣とは何か?」
をしっかりと理解することが必要となります。
ついては本書では、この最後の段階の第4章にて
【1】「MMTの基礎理論」
を詳しく論じることとしました。
ここまで読み進まれた読者は、
MMTの実践面を理解されていますので、
MMTの基礎を「すんなり」とご理解いただける筈です。
それはちょうど、
ある程度ゴルフスウィングの練習をしてから、
最後に、その基礎理論、つまり「理屈」の話を聞くと、
「すんなり」と理解できるのと、
似た話ではないかと思います。
そして、最後のとりまとめ(第五章)にて、
現時点での「政治状況」も踏まえた上で、
どのような政治的実践が必要なのかを、
さらに具体的に改めて論じました。
ついては、本書は、
MMTや経済について何も知らない人でも、
逆にMMTを一定、理解されている方でも、
そして、
MMTの事が「嫌いな人」でも、
最初から最後まで「普通」にお読み戴ける本
になったのではないかと、思います。
是非、MMTのみならず、
「経済そのもの」にご関心の方は是非、
ご一読頂きたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします!
https://www.amazon.co.jp/dp/4794971583
追伸1;
オープンのメルマガではなかなか論じきれない、内容を今、こちらでお話ししております。『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』是非、ご購読ください。
https://foomii.com/00178
追伸2;
ビルミッチェルを招聘したMMT国際シンポジウム(11月5日@国会議員会館、主催:京都大学レジリエンス実践ユニット)がいよいよ来週となりました(京都のセミナーは今週末です!)。下記ご参照の上、是非、ご参加ください。
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/resilience/mmtsympo_201911.html
【藤井聡】『MMTによる令和「新」経済論』を出版しました。是非、お読みください!への1件のコメント
2019年10月31日 11:39 PM
>https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
( ゚д゚ )
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