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2013年4月8日

【三橋貴明】歴史的な1日

FROM 三橋貴明

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【今週のNewsピックアップ】

●歴史的な一日
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11505211360.html

●続 歴史的な一日
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11505841821.html

4月4日は、まさに歴史的な一日になりました。

二年間でマネタリーベースを130兆円から270兆円に増やす。日銀券ルールを事実上、廃止。短期国債から長期国債購入へのシフト。ETFやJ−REIの購入。まさに、これまでの日銀とは「次元が違う」金融緩和です。

一つ勉強になったのは、日銀当座預金の金利問題です。以前から、三橋が問題視していた「日銀当座預金の金利0.1%」は、取りあえず現状維持となりました。現在は、あまりにも民間の資金需要が無いため、現時点で日銀当座預金の金利をゼロにしてしまうと、銀行側が国債を手放さなくなる可能性があることです。日本銀行が国債買取(=通貨発行)で金融緩和をしようとしても、銀行側が国債を売ってくれなければどうにもなりません。(日銀が国債を購入する際の「札割れ」は、昨年起きていましたね)

03年、04年頃は、日銀当座預金の金利がゼロだったため、まさに銀行側が国債を手放そうとせず、金融市場が凍り付いてしまったそうです。その反省を踏まえ、今回は民間の資金需要が高まるまでは、日銀当座預金の金利を維持することになったようでございます。

とはいえ、日銀当座預金に金利がつくと、それはそれで問題を引き起こします。例えば、国債金利が上昇した際に、銀行が評価損を恐れて国債を売却し、日銀当座預金として「運用する」という奇妙な事態になる可能性があるわけです。
そもそも、国債を時価評価している(日銀は簿価評価)時点でおかしな話なのですが、日銀当座預金に金利が付くと、銀行は「国債投げ売り」することで得た日本円の「安全な運用先」を得てしまうわけです。
逆に、日銀当座預金という「逃げ場」があるため、銀行は「評価損は御免だ! 国債を叩き売れ!」という行動に出る可能性があるわけです。

もちろん、銀行が国債を売却し始めても、日銀が買い取れば最終的には問題ないのですが、一時的に金融市場が混乱することは避けられません。特に、地方の信用金庫などは、とにかく過大な国債を抱えています(地方企業に資金需要が無いため。あるいは、貸し出しにはリスクが高すぎるため)。国債の金利が上昇するとは、国債の価格が下がるという話です。都市銀行などは体力的に問題ないのでしょうが、地方の小規模金融機関は、国債価格下落で評価損が拡大し、債務超過に陥る可能性が出てきます。

無論、金利が上昇する(国債価格が下がる)とは、景気が上向いているという話であり、民間の資金需要が復活しているはずです。とはいえ、地方の金融機関が国債の下落から生じる評価損をカバーできるほど民間への貸し出しを増やすポートフォリオを組めるかどうかといえば、これは疑問に思わざるを得ないのです。地方の企業の景気が良くなり、資金需要が回復するのは後ろにずれるでしょう。それに対し、国債金利の上昇は全国で同時に起きます。

要するに、問題は「国債を時価評価している」というおかしな制度であり、これを簿価評価に戻せば、今後の国債金利がどのように変動しようとも、金融システムの混乱は回避できることになります。

今後の金融政策の課題は、主に下記三点に絞られてきた感じです。

(1) (以前から主張している)インフレ率の定義の問題。日本式コアCPIではなく、コアコアCPIで見るべきでは?

(2) 日銀当座預金の金利をゼロに

(3) 国債を時価評価から簿価評価に戻す(せめて「満期保有目的」の国債については)

それにしても、4月4日に至る前は、上記(1)〜(3)以前の問題だったわけでございます。質量共に十分や金融緩和の下で、細かい話を「修正するべき」と語れる時代が来たわけです。一年前を思えば、贅沢な話ですね。

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