政治

2020年12月5日

【施 光恒】米国大統領選挙にみるマスコミの腐食

From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学

こんにちは~(^_^)/(遅くなりますた…)

先月3日に行われた米国大統領選挙で大規模な不正が行われたのかどうかの問題、目が離せません。

11月3日の投票日以降、私は、空いた時間があれば、ほぼずっとインターネットにかじりついてこの関係の情報を漁っている状態です。
f(;^ω^)

今回の件で一番感じたのは、新聞、テレビなどの日米の大手マスメディアの偏向がひどいということです。大手マスメディアは、「選挙に不正などなかった。トランプが往生際悪く負けを認めず、馬鹿なことを言い続けている」と頭から決めつけ、まともにこの問題を報じません。

米国のマスメディアが選挙の際、どの候補を支持するか態度をはっきり表明することは珍しくないことは知っています。今回もほぼすべての大手マスコミがバイデン氏支持を明らかにしていました。

それを念頭に置いたとしても、CNNなどの米国マスコミの反トランプの姿勢は強烈です。マスコミの役割とはいったい何なのかと考えてしまいます。

トランプ側は元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏をはじめ、リン・ウッド氏、シドニー・パウエル氏らの敏腕弁護士が、バイデン氏側に大規模な不正があったと多数の宣誓供述書付きの証人を集めたうえで主張しています。

11月25日からは、ペンシルベニア、アリゾナ、ミシガン、ジョージアなどの各地の議会で、トランプ氏の弁護団を進行役とする選挙不正に関する公聴会を順次開催しています。どの公聴会もyoutubeの動画で生配信され、多数の人が観ていました。

公聴会の各会場では、多数の証人が名乗り出て、実名を明らかにしつつ、選挙に数々の不正があったことを克明に話しています。

例えば、「開票所で共和党の監視員が不当に排除された」「票の集計器がネットに接続され外部から操作可能だった」「集計ソフト・ドミニオンにはバイデン氏に有利に、トランプ氏に不利に働くようなアルゴリズムが組み込まれていた」「郵便票の署名の確認がなされてなかった」「外部から出所不明の多数の票がトラックで持ち込まれた」といった疑惑です。

数学やコンピュータ工学の専門家が、バイデン氏の票の増え方は統計学的にあり得ないと話してもいます。

大手マスコミは、こうした疑惑をほぼ全く報じません。各地の公聴会にも大手マスコミはほとんど取材にも来ていなかったようです。

報じたとしても、「「公聴会」なるものをトランプ陣営は開いたが、確たる証拠はまったく出されなかった」といったベタ記事程度の扱いです。

そのくせ、トランプ氏側に不利に思われる情報は針小棒大に報じます。例えば、トランプ氏が敗北宣言だと受けとれることをほのめかしたとか、ジョージア州の再集計の結果が変わらなかったとかです(ジョージア州の再集計についてトランプ側は、署名がきちんとなされているか、投票用紙は正規のものかなどの確認を求めており、それをしなかった再集計など無意味だと訴えていたのですが、そういう訴えについては全く報じません)。

どう考えても、こうしたマスコミの姿勢は偏っています。不思議でもあります。記者は、知的好奇心を失ってしまっているのでしょうか。健全な自由民主主義の社会が壊されてしまうという危機感を抱かないのでしょうか。

私がマスコミの一員であれば、例えば、公聴会で発言した証人たちにあらためて話を聞きに行きます。彼らの告発が真実なのかどうか裏をとるため周辺の取材も行うでしょう。

また、ドミニオンが本当に外部から操作可能なのか、ドミニオンに関係する企業の資本関係はどうなっているのかなど、調べたくなることは山ほどあります。

大手マスコミは、そういう調査をほとんど行わず、頭から「証拠などない」「トランプのたわごと」「トランプ支持者の陰謀論」といった決めつけを行っているように見えます。
(大手マスコミは「ファクト・チェック」などと称し、吟味の素振りを見せることもありますが、その場合も多くは精査せず、結論ありきのものがほとんどです)。

日本時間の今日(12月4日)の昼間には、ジョージア州の公聴会(現地時間12月3日)でトランプ弁護団が提出した監視カメラ映像が話題になっています。ジョージア州フルトン郡のある開票所の監視カメラ映像です。

この映像には、投票日の夜に監視員や報道員を開票所から帰宅させた後、なぜか数人の者が残り、彼らだけで監視作業が続行された様子が映っています。彼らは、どこから持ち込まれたか定かではないスーツケースをテーブルの下からいくつも引き出し、そのなかに入っていた大量の票を次々と集計器のなかに投入していきます。

トランプ弁護団の弁護士ジャッキー・ピック氏の説明によれば、この不審な行為は夜の11時ごろから午前12時55分までの2時間ほどの間だったとのことです。その様子が監視カメラ映像に残っています。

(下記のサイトに報告記事があります)。
(「ジョージア州集計所の監視カメラ 選挙監視員を帰宅させ開票続行 スーツケースから大量の隠し票」『大紀元』(2020年12月4日付)
https://www.epochtimes.jp/p/2020/12/65487.html

(監視カメラ映像についてはこちらに詳細な動画があります。)
https://www.youtube.com/watch?v=keANzinHWUA

(日本語での説明としてはこちらの「よっちゃんさん」というかたのニコ動の動画がわかりやすいです)。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm37912226

ピック氏の説明では、集計器は一台で一時間に約3000票を処理できるとのこと。集計器は複数台(3台か4台)使用されていました。彼らの不審な集計作業は約2時間でしたので、この間に集計器がフル稼働すれば約18000票~24000票の集計が可能です。

ジョージア州はバイデン氏が勝利したことになっていますが、その差は約12000票です。したがって、この映像に映っているものが不正な集計だとすれば、これだけで選挙結果は覆るわけです。

もちろん、この動画が、トランプ氏側が主張するように、ジョージア州の開票所で行われた不正を本当に映したものかどうか、よく検討される必要はあります。

ですが、少なくとも、「不正はなかった」「トランプ側の悪あがきに過ぎない」と吟味せずに片づけられるものではありません。

この監視カメラ映像が提示されても、主流派メディアはやはり「証拠がない」というのでしょうか。それとも、「報道しない自由」を行使し、知らんぷりを決め込むのでしょうか。

米国の保守系の調査機関メディア・リサーチ・センターは、大手マスコミがトランプ氏に有利でバイデン氏に不利な情報をあまり報じなかったことが有権者の投票行動にかなり大きな影響を与えたという調査結果を明らかにしています。

(「主要州で1割近く「バイデン息子のスキャンダルを知っていたら、彼には投票しなかった」=世論調査」『大紀元』(2020年11月26日付)
https://www.epochtimes.jp/p/2020/11/65176.html

(上記記事で引用されているメディア・リサーチ・センターの調査結果は以下で読めます)。
https://cdn.mrc.org/TPC-MRC+Biden+Voter+Messaging+Survey+Analysis+Nov+2020_final.pdf

「バイデン氏や彼の家族が中国共産党とつながりがある中国の会社と不審な金融取引を行っていた証拠があること」「トランプ大統領が新型コロナウィルスのワクチン開発のための大規模投資を迅速に行ったこと」「第3四半期のGDP成長率が年率換算で33.1%となり、過去最高の成長率だったこと」「2020年の5~9月の間に1100万以上の雇用が創出されたこと」「トランプ政権で米国がエネルギー自給率100%を達成したこと」などを知っていたら、バイデン氏に投票した有権者のうち、結構な数の人々が投票先を変えたと答えたそうです。

日本もそうですが、米国でも大手メディアの人々の大半は、「自分たちはリベラルだ」とか「我々が民主主義を支えている」などと考えているようです。

しかし、今回の米国大統領選挙から見えてくるのは、大手マスコミが非常に独断的かつ党派的で、実は自由民主主義を全く尊重しない存在だということです。

彼らが知的に傲慢かつ硬直しているからなのか、それとも上層部がどこからかカネをもらっているからなのか…。どちらにしても、マスコミのせいで米国は(ひいては日本も)窮地に陥るのではないでしょうか。

長々と失礼しますた…。
(米国大統領選挙についてはまだまだ書きたいことがあります。また書きます。)

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【施 光恒】米国大統領選挙にみるマスコミの腐食への5件のコメント

  1. 大和魂 より

    そうであるならば、米国の影響下にある日本のマスメディアの関係者である財務省やら政府の連中も当然、それに右へ習いと言うことになりますね。

    それでいて安倍政権から続く菅義偉と自民党は、国民の為に働くとか国民の命と健康を守るとか、どの口で言っているのか意味不明ですよね。

    それから先週、自民党の西田昌司がビデオレターで、民主党政権誕生に言及していたのですが、アレも嘘つきですね!

    それは先日も戸締まりや保守派の劣化について痛烈に批判した真意をこれから話ますから、北海道の小野寺や本間や西村幸祐や長尾敬らは、きちんと見とけよ!

    以前もこのサイトで話したように発端は1983年の中曽根康弘政権下での【留学生受け入れ十万人計画】で、これが移民政策のキッカケなんです。

    それで翌年には台湾人も含めた中国人の移住者が六万四千人になり、その十五年後には三十万人に膨れていたわけです。

    それで当時、1999年の小渕恵三政権から2009年までの麻生太郎政権時には、実に倍以上の七十万人にまでなったんですよ!!これが正真正銘の霞が関での政権交代の認識なんだよ!!だから批判の矛先が野党云々は間違いなんですよ!

    ちなみに2019年の段階で日本社会に中国人は七十八万人以上存在しているのです。

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  2. たかゆき より

    自由と 民主主義

    自由とは だれのための 自由か。。
    民主なる 民とは はたして誰か??

    国民のため と 選挙の度に連呼なさる被選挙人の
    方々

    国民のため とは 己のため と
    小生には 聞こえる 次第
    たしかに 被選挙人も 国民かと

    そもそも 「事実」とは
    己の脳が 創り上げた妄想(たぶん)

    感覚器官から もたらされる情報は
    脳が処理して いるのですから
    処理される過程において 主観が入ることは
    避けられないはず

    いわゆる バイアス

    というわけで 911も 
    アメリカ政府による 自作自演
    というのが 小生の バイアス

    なんでも あり の
    アメリカ って とっても
    楽しい国 じゃあ ないお ♪

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  3. タカッキー より

    長年の中共の超限戦によって出来上がってしまったグローバルエスタブリッシュメントに対抗すべくトランプが現れたのですが、もう日本共々根っこまで腐りかけてきているようですね。
    大手マスコミは言うまでもなくCIA、FBI、連邦裁判所などの主要機関すべて反トランプのようですね。
    この、地球の癌細胞のような中共によって仕立て上げられたディープステートと戦っているのが今のトランプです。

    トランプの実績は歴代大統領と比べ物にならないくらい優れていると思います。
    実績も報道せず危険人物のように煽り立ててばかりです。
    危険人物どころか平和主義者で現実主義者だと思います。

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      1. Bb より

        今回の選挙は合衆国の法とディープステートとの闘いとも取れますね。
        トランプにはあらゆる法を駆使してでも勝ち抜いてもらいたい

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  4. ねこ より

    手続き的公正、情報的公正、そして、ロールズのいう、無知のヴェールの裏側の原理は、民主主義の、そして、リベラリズムにとって大切な価値です。
    アメリカ民主党はこれらの価値を毀損してしまった。
    彼らはもはや民主主義者でも、リベラリストでもありません。

    アメリカのリベラリズムはフランクフルト学派の影響が強いという話ですが、ハバーマスの抑圧されたコミュニケーションからの解放、コミュニケーション合理性というのが、情報的公正が保たれなければならない根拠なはずです。

    ナチズム失敗だけでなく、ソ連と中国の共産主義の失敗とそれを誤魔化すための非人道的な行為を繰り返さないためにどうすればよいかということも、西側の左翼に突きつけられていた課題であったはすであり、フランクフルト学派等はそれはそれでこういった問題に取り組んでいたと思う。

    それも無しなんてあきれてものも言えません。
    アメリカのインテリゲンジャは何を考えているのでしょうか。
    知的に劣化したか、選民意識に浸りたいのか、好くわかりません。

    これから、人類はどうなって行くのでしょう。
    不安でたまらない、今日この頃です。

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