政治

2020年3月9日

【三橋貴明】主体性なき空虚な器

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】

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今回のCOVID-19への対応により、
安倍総理には「主体性」が全くないことが
確実になりました。

デフレ脱却、国土強靭化、憲法改正、
拉致被害者救出、戦後レジームの脱却などなど。
全ては「政治権力の維持」に有益だから
「言っていた」「繰り返していた」
に過ぎません。

さらには、「疫病から国民を守る」という、
政府の基本的使命においても、
総理には主体性がないのです。

安倍総理大臣は、アメリカ
(※グローバリスト、レントシーカー含む)、
財務省、経済界(及びその向こう側の
中国共産党)という、三大政治勢力からの
インプットを受け、主体性なしで
「政治的判断」を行う空虚な器なのです。

なぜ、三大政治勢力の言うがままになるのか
といえば、その方が長期政権になるためです。
(小泉政権が、なぜ長期政権になったのかを
 考えればわかります)

【2020年3月時点の
 安倍政権の意志決定の構造】
画像
http://mtdata.jp/data_68.html#ishi

興味深いことに、現在の日本の政治構造は、
国会議員や官僚が官邸・党中央の「統制下」に
ありながら、いわゆる「独裁」ではありません。

独裁者というならば、特定の政策目標があり、
その達成のために党や官僚組織を
「統制的に動かす」主体性がなければ
なりませんが、安倍総理には全くない。

あるのは、長期政権と東京五輪後の勇退。
それだけです。

2020年1月23日。武漢封鎖。

この時点で、さすがに呑気な日本人も、
支那大陸で「とんでもないこと」が
起きていることを認識します。その直後、

「春節に際して、そしてまた、
 オリンピック・パラリンピック等の
 機会を通じて、更に多くの中国の皆様が
 訪日されることを楽しみにしています。
 その際、ぜひ東京以外の場所にも足を運び、
 その土地ならではの日本らしさを感じて
 頂ければ幸いです。」

という安倍総理大臣の祝辞が、
北京の日本大使館のHPに掲載されました。
(何と、1月30日までそのままでした)

茂木敏充外務大臣は、
2月3日の衆院予算委員会で
「祝辞は中国側からの依頼を受けて出した。」
と説明しています。
つまりは、あのタイミングでの祝辞掲載に、
総理の「主体的な意思」は入っていません。

2月25日、
IOCのディック・パウンド委員が、
AP通信のインタビューで、

「(五輪開催の)可否を判断することは
 5月下旬まで引き延ばすことができる」

と発言。
すると、2月27日に突然、
「基本方針(25日リリース)」を覆す形で、
小中高全国一律休校要請が発表されました。

パウンド委員のインプットに対し、
「小中高全国一律休校」という
巨大国家プロジェクトがアウトプットされた
わけですね。

そして、3月6日、
「習近平国家主席の4月国賓来日」が
延期されるのと同時に、中国全土からの
外国人入国規制発表。

つまりは、安倍総理が中国からの
外国人入国を規制しなかった理由は、
「習近平来日」の実現を図る経済界
(及び媚中派議員)からのインプットに
過ぎないわけです。

特定勢力からのインプットがあったため、
国民を守るために中国全土からの外国人
入国制限をしなかった。これが、現実です。

もっとも、総理に「日本国内で
COVID-19を蔓延させてやろう」と
いった悪意があったとは思えません。
悪意も含めて、主体性がないのです。

別に
「総理大臣には主体性がなければならない!」
と言いたいわけではありません。
主体性をもって、国民を殺戮した政治家が
少なくなかったのは、歴史が教える通りです。

安倍総理は、国民の利益とは無関係な
勢力からのインプットしか受け付けない
「主体性がない空虚な器」だから
問題なのです。

この現実や上図の「構造」をふまえ、
いかなる政治が我が国の国民の益になるのか。
同時に、理想に一歩でも近づけるには、
どうしたらいいのか。
国民一人一人が考えなければなりません。

何しろ、
我々は「日本国」の主権者なのでございます。

◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
第360回 問題を認識しない政府
なお、週刊実話の連載は、以下で
(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆メルマガ 週刊三橋貴明
Vol563 デフレーションと不安感
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
デフレ継続の主因の一つである
「人々の不安感」。
過去の日本政府の政策が、働き手の不安感を
高める一方であったことが分かります。
つまり、日本政府は「政策的」にデフレを
継続させてきたのです。

◆メディア出演

三橋TV 続々とアップされています。

三橋TV第204回
【なぜ安倍政権の国家破壊は止まらないのか!?】
https://youtu.be/aty30jOEkWw
三橋TV第205回
【戦慄!名目GDPまでもがマイナス成長に!】
https://youtu.be/iWogMyibovE
三橋TV第206回
【健全なナショナリズムを取り戻す
 絶好のチャンスが来た!】
https://youtu.be/pXx8jTRCrRo

3月2日(月) チャンネル桜
「Front Japan 桜」に出演しました。
【Front Japan】店じまい国家からの脱却を!
/ 政府は国民に安全・安心を与えているか?
[桜R2/3/2] https://youtu.be/z90zHVpp0hg

◆三橋経済塾

2020年3月21日(土)
三橋経済塾第九期第三回対面講義
申込の受付を開始致しました。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1022
ゲスト講師は、お待たせいたしました。
文芸評論家の浜崎洋介先生でございます。

三橋経済塾のご入塾は以下から。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

◆チャンネルAJER 
『なぜ、安倍政権は平気で嘘がつけるのか
(前半)』三橋貴明 AJER2020.3.3
https://youtu.be/ayD7ARXiLt4

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【三橋貴明】主体性なき空虚な器への9件のコメント

  1. 空虚=無能 禁治産者 より

    コロナを蔓延させる悪意は無かったが、国政と税金の私物化とマスゴミの統制検閲する悪意があったのは明白。

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      1. 無能禁治産者 より

        この無能 主体思想持ってますよ、
        私が国家だと言ってますし 東朝鮮国の森羅万象司どってるそうですから。

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        1. 無能禁治産者 より

          本日は東京大空襲、ジェノサイド 戦争犯罪が宗主国により実行された日 
          明日は311 これも宗主国がやったという説あり
          双方ともに無能悪意一族に責任がある。

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  2. たかゆき より

    空虚な国家 日本

    日本国には 主権など存在しません

    ので

    上から下まで 虚ろにならざるを えません

    戦時国債すら 発行できない地域を

    国家とは 呼ばんでせう。。

    というわけで

    憲法すてますか

    それとも

    人間すてますか。。。

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  3. wachtelhund より

    小泉はそれでも対中ODA(の円借款分)を止め、拉致被害者5人を連れ戻し、靖国参拝を継続した。安倍は円借款を復活させ就任後直ちに訪中(2006.10.8)。拉致問題は進展なし。靖国参拝も1回限りで以降なし。うそつきと小泉を並べるのは小泉が少しだけ気の毒。

    桜の討論で、ある出演者が「骨太の方針2007」に「構造改革」の文言はなく、当時の安倍には構造改革の意志がなかった、との見方を示していた(2019.12.27)。

    しかし前年2006年の自民党総裁選の街頭演説で、安倍は聴衆に訴えている。「私は小泉総理と共に5年間、改革を進めて参りました」「構造改革をしっかりと進めていかなければ、皆さん、ニッポンの未来はないんです」(2006.9.9)

    示唆に富み、厚みのある発言で多くの良心を捉え、魅了して来た言論人ほど安倍を讃え、安倍は世界中で尊敬され、中国と対決しており、中国の政体経済が崩壊しても安倍が率いる日本は無傷であり、安倍は世界の愛国者たちと連携してグローバリストたちと対決している、とまで説いて来た。もちろん安倍は「グローバルな時代を生き抜くためには、改革が必要なんです」と14年前のこの街頭演説でも言い切っている。

    要するに、安倍を信じて来た人たちは、安倍本人の言うことをまともに聞かず、安倍の取り巻きが語る名人たちの名訳・意訳を聞いて、安倍の偶像を思いのまま膨らませて来たに過ぎない。「翻訳者は反逆者(Traduttore, traditore)」というが、安倍政権長期化には国内のtraduttoreたちの貢献も非常に大きかった。

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  4. 無責任発言者 より

    主体性がない、主体性がないって・・・
    じゃあ、あんたやってみれば?

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  5. 大和魂 より

    まもなくGHQによる我が国の戦後体制の完成が日の目を見ることでしょう。無論、政治家の本来の姿勢は、弱きを助け強きを挫くべきなのに、英米の顔色を伺い尻尾を振る臆病者のポチは毒まんじゅうで賛同者をかき集め、それらと共謀して前川喜平や寺脇研や古賀茂明などの弱い者を排除したみっともない最低極まりない連中です。それも踏まえ、まもなく玉砕なされた硫黄島陥落の日を迎える同日に映画、子どもたちをよろしくを観賞して参ります。ある意味楽しみにしております。

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  6. う~ん より

    バリバリ主体性を持って度重なる増税から国売りまでしてくれたと思うのですが…

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  7. 遠藤 より

    米国も一枚岩ではないしトランプは状況によっては味方にすらなりうる。米国が中国汚染されて危機感があるのはトランプだ。だが、トランプから見れば残念ながら日本は蝙蝠どころか中国閥としてしか認識されてないだろう。

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