政治

2016年4月28日

【三橋貴明】安倍政権は移民推進内閣である

From 三橋貴明@ブログ

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なぜ日本の実質賃金は1997年を絶頂に下降を続けているのか?
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「安倍政権は移民推進内閣である」
From 三橋貴明@ブログ

 先日の安倍総理の第四次産業革命にかこつけた、
「第四次産業革命を担う優秀な人材を海外から呼び込みたいと思います。このため、永住権取得までの在留期間を世界最短とします。『日本版高度外国人材グリーンカード』を導入します。」(首相官邸 )
 といい、亡国の特命委員会(労働力確保に関する特命委員会)といい、もはや安倍自民党は隠すこともなく「移民推進」に突っ走っています。

 とにかく、安倍政権は言葉の使い方が極めて姑息で、例えば、地方同士を競争させ、勝ち組と負け組に区分し、格差を設ける政策を「地方創生」と呼び、さらには「第四次産業革命」にかこつけて移民政策を推進するわけです。

 本気で地方創生を成し遂げたいならば、やるべきことは地方へのインフラ整備と、税制優遇です。そもそも、インフラが整備されていない地域が、インフラが充実した地域と「フェア」に競争させられるわけで、ストロー級ボクサーとヘビー級ボクサーが同じリンクで戦うようなものです。我が国の地方は、勝ち組の「ドイツ」と、負け組の「ギリシャ」に分かれていくことになります。

 インフラの充実度が異なるとは、生産性に差があるという話です。生産性が低い地方が、生産性が高い地方と「ガチ」で勝負させられるわけで、これほどひどい「地方創生」政策は、他に例が思いつきません。
 あるいは、第四次産業革命とは、そもそも(日本の場合は)サービス業の生産性を向上させ、我が国が、
「外国人を入れなくても済む」
 ようにするために進むのです。それにも関わらず、第四次産業革命を担う海外人材のために、永住権取得までの在留期間を世界最短とする、といった意味不明なレトリックで、我が国を移民国家化しようとしています。

 というわけで、近々、わたくしが出版する書籍は、
「最強の地方創生 日本経済は地方から立ち直る (仮)」(日本文芸社)
 と、
「第四次産業革命(仮)」(徳間書店)
 の二冊になります。

 お分かりでしょうが、安倍政権方式の地方創生や、外国移民政策としての第四次産業革命を全否定するという主旨になっています。

 言葉の使い方が姑息といえば、ここまで露骨な例は珍しいです。

『自民特命委、外国人労働者の受け入れ提言へ 倍増に対応も
http://jp.reuters.com/article/ldp-idJPKCN0XN0O5
 自民党の労働力確保に関する特命委員会は26日、人手不足のため労働力が必要な分野で外国人労働者の受け入れを進めるべきなどとする提言の原案について議論した。今後、一部に修正を加え、連休明けに取りまとめる。
 「共生の時代に向けた外国人労働者受け入れの基本的考え方(案)」と題した提言は、介護、農業、旅館などを対象に在留期間を当面5年間に限って外国人を受け入れ、「現在の外国人労働者数(90万8000人)を倍増しても対応できる制度を構築すべき」としている。
 移民政策ではないことを明記したが、木村義雄委員長は「移民」について「入国の時から永住を許可されて入国する人」と定義すると述べた。
 会合では出席した議員から、技術革新が進むと必要な労働力が減り、日本人の失業問題を考えなければならない可能性もある、と外国人受け入れに反対する意見や、「5年と期間を限っても居続ける人が出てきた場合、帰ってくれと言えるのか」などの意見が出された。
 これまで明確な定義がないままに「外国人労働者の受け入れに消極的な意味合い」で使われてきた「単純労働者」という用語については、「この用語を用いずに考え方の整理をしていくべき」とした。(後略)』

『木村義雄委員長は「移民」について「入国の時から永住を許可されて入国する人」と定義すると述べた。』

 勝手に定義するんじゃない。国連人口部により、移民は、
「出生あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人」
 と定義されています。本当に姑息というか、汚いというか、醜いというか、とにかく政治家以前に人間として最低の手法で、我が国を移民国家に追い込もうとして来ています。
 ちなみに、上記、亡国の特命委員会は、初会合の講師として、何と竹中平蔵氏と共に我が国の構造改革を推進した(している)モルガン・スタンレーMUFG証券チーフ・アナリストのロバート・フェルドマンを招きました。フェルドマンは、ロイターの取材に対し、
「日本政府は、実質的な移民政策に向かっている。『移民』という言葉には慎重だが、優良な住民となる可能性の高い、定住を希望する外国人を受け入れたいと思っている」
 と指摘したのですが、その通りです。

 日本政府は、実質的な移民政策に向かっています。
 もっとも、木村委員長の姑息なレトリックからも分かる通り、安倍政権や自民党は「移民政策」を推進していると有権者に思われるのは嫌なようです。

 というわけで、安倍政権や自民党が「移民推進」をしているという現実を、できるだけ多くの国民に伝えて下さい。我が国が、「日本国民の日本国家」として生き延びられるのか、正念場を迎えようとしています。
 日本国は外国移民を受け入れてはなりません。

「日本は外国移民を受け入れてはならない」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!
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ーーー発行者よりーーー

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【三橋貴明】安倍政権は移民推進内閣であるへの8件のコメント

  1. 吹田のおやじ より

    安倍総理は鳩山元総理と同じ思考で日本をつぶしにきてる、日本は日本人だけの物じゃ無いのですから 移民を入れると言うことはこれと一緒じゃないですか。

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  2. 吹田のおやじ より

    安倍総理は鳩山元総理と同じ思考で日本をつぶしにきてる、「日本は日本人だけの物じゃ無いのですら」移民を入れると言うことはこれと一緒でしょ

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  3. あまき より

    移民推進は、安倍首相ご自身の強い信念に基づくものであり、竹中平蔵、新浪剛史、木村義雄各氏だけを戦犯のごとく論って済む話ではない。ここの読者には既知のことで、引用に厭きているのかも知れないが、やはり『新しい国へ』第三章で首相がはっきり述べている箇所(85ページ)だけは明確に指摘しておきたい。移民に対する反感をナショナリズムが乗り越える、首相はその日をまさに夢見て邁進しておられるのだ。移民推進ではない、推進などしないと言っている支持者がいるそうだが、支持する人物の希望を否定しておいて、一体この人たちは安倍首相の何を支持しているのだろう。

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  4. 天鳥船 より

    移民推進、派遣法改悪、TPP、電力自由化、農協潰し・・・これでもまだ、多くの自称保守が安倍を支持しているのが理解できません。安全保障や歴史問題に熱心だから?安倍が村山談話や河野談話を引き継いでいることも、慰安婦合意もお忘れですか?こんな奴、保守でも右翼でもありません。安倍政権と民主党政権の違いは、売り渡し先がアメリカか支那かの違いだけで、どちらも売国奴である点においては本質的に同じです。他の政治家はもっとヒドいから消極的支持というならまだ分かりますが、コイツを本気で保守派と信じて支持している人間がいるとすれば、単なるウマシカですね。

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  5. 學天測 より

    北海道の補選で野党に追い込まれたら、直後の熊本の激甚災害指定から保育士の賃金アップ。もう、この件で、私はこの安部晋三と言う人が如何に国民をうまく騙そうとしているかという裏は完全に取れたと思います。アベノミクスの枠組みを掲げて最初はやってみせ期待させ騙し、増税し、その後も必要な第2の矢を打たないのはアベノミクスつぶしを自らわざとしたんですね。経済失政ではなく全てわざとです。経世会ではなく清和会系で保守のプリンスというのが昔から違和感がありすぎでしたけど、謎が解けました。要するに騙して保守票をさらう要員なんですよ。この人。硫黄島行ったり靖国ったりしてるけどあれは全て巧妙な演技でウソです。ようするにこの安倍晋三と言う人は橋下さんのように解りやすい人ではなく、スマートに嘘をつく橋下さんと言う事です。普通、負けるまでやるべき事を、負けたり追い込まれたりしたらやるというのはあべこべですし、ここまでマスコミぐるみで徹底して国民を騙すなんざ民主国家の政治家の姿勢ではありません。国民の知る権利どうするのか?そんな事をして誰が責任を取るんでしょうか?安倍内閣は国民を無視した静かなるクーデターと言ってもいいと思いますよ。安部晋三を支持している限り々が期待している事をやる気なんざ、はなからないのでしょう。参議院は野党多数になってもらい。再び、建設国債での公共投資を否定しない麻生さんにご登場願いましょう。こんなウルトラサイコパス級の嘘つきは後に必ず逮捕されるべきですよ、ほんと。

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  6. 神奈川県skatou より

    人が人を理解しようとする際、相手について必要な情報がすべて入手できるわけではないので、そのときなにが発生するかというと、不足分は自分自身と同じ部品で補うということです。むかし美術の先生が自分にこう言いました。だれかの顔を描くというのは、すべて自画像を描くのと同じなのだ、と。ものによって絶対に情報として知覚できないものがあるとすれば、確認できないにしても、相手とやりとりする時間が増えるに従い、あいつはウマが合う、合わない、という感覚でなにかを掴むのかもしれません。もし相手に矛盾があるように見えるのならば、それはきっと、補った部品と見えた相手との間に構造的無理が生じているということで、相手は全体として、本質的に違う(理解できない)知識構造なのかもしれず、自分の部品の埋め合わせでは理解に失敗する、ということだとすると、次の瞬間からまったく期待と異なるアクションになるだろうというのは、かなり確かかもしれません。ひととひととの会話というのはきっと、そうならないよう、埋め合わせ、調整、歩み寄りの作業なのかもしれません。会話、テーマのある会話といえば、討論、議論、共創と区別ができるはずですが(ちな自分は後者でしか生息できないのですが)、・・・いや現実はなかなか難しいでしょうか。

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  7. 拓三 より

    例えば、ライト級約60キロ、ヘビー級約90キロ、数値だけの計算なら10戦すれば4対6の確立になりますが、現実は0対10でヘビー級が勝ちます。これが経済学者が憧れる自然科学です。皮肉はさておき、この20年、構造改革により作り出された日本の最後の手段が移民による需要、供給の拡大ッテ……お〜い、経済学者、お前らバカにされてるぞ〜ただの足し算やで〜。 なんか反論せな。これが答えやったらあんたらの学問、小学校レベルになるで〜。あっそうか! 移民と言う言葉は経済学にないか。失礼失礼、移民じゃ無くて供給能力やな。あっ、それとな、需給曲線は唯一自然科学に近いんやけど、自然に近いがゆえどうしても歪みが来る。例えで言うたらプレート地震と同じ仕組みやねんけど、需給曲線の歪みがどう社会に現れているのか、そしてどのような形で元に戻ろうとするのかを経済学者さん、是非聞かせてもらえないでしょうか。歴史を踏まえて。

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  8. たけちゃん より

    ホントこの国には政策を任せられる対立野党が無いのが最大の悲劇だ。安倍晋三の賞味期限も参院選までだし如何に自民党をボロ負けさせるかに国家の命運は懸かっている。 有権者よ、少しは台湾の若者を見習え!

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