日本経済

2017年9月4日

【三橋貴明】8月29日に響き渡ったサイレンの音は

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】
サイレンの音が鳴り響き
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12305686880.html
空襲警報が鳴り響く国
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12305989409.html

8月29日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射。

日本上空を通過し、北海道の襟裳岬の東方沖、
約1180キロメートルの太平洋に落下しました。

日本政府はJアラート(全国瞬時警報システム)で、29日午前6時頃、
「北朝鮮西岸からミサイルが東北地方の方向に発射された模様です。
頑丈な建物や地下に避難して下さい」
と、「国民保護に関する情報」を伝達。

物々しいサイレンの音に、何事かとばかりに目を覚ました読者も多いでしょう。

わたくしは、Jアラートの発動を受け、

「マジでこんなんで起こすなクソ。こんなんで一々出すシステムを入れるクソ政府」
(堀江貴文氏のツイッター)

「Jアラート テレビの騒ぎ過ぎ(略)北朝鮮がミサイルを打ち上げるたびに
こういうから騒ぎをくりかえすのか?北の脅威をいたずらに
煽っている輩がいるのだろうか?」
(鳥越俊太郎氏のブログ)

「北朝鮮も怖いが、『戦時放送』を流す安倍政権も怖い」
(慶応大学の金子勝教授のツイッター)

といった、政府の対応を批判する著名人が少なくなく、大変驚いたわけです。

な、なぜ、そういう発想になる・・・?

日本国を敵視する発言、報道を繰り返し、
核兵器の開発に邁進している国が、
ミサイルを我々の頭上に撃ち込んだのです。

政府が国民を守るという観点から、
警報を鳴らすのは普通の事ですが、
それすらも政府批判のネタにする。

むしろ、政府の弱腰姿勢を批判するというならばわかります。

安倍政権は、過去に北朝鮮がミサイルを撃っても、撃っても、
「万全を期す」を繰り返すだけで、敵基地反撃能力の保有や
核武装の検討といった、まともな対応は何一つ取っていません。

なぜ、北朝鮮は日本に向けてミサイルを撃てるのか。

日本は絶対に反撃してこない上に、
宣戦布告もあり得ないことを理解しているためです。

結局のところ、大東亜戦争敗北後に始まった
お花畑的平和主義と、80年代以降のグローバリズムの蔓延により、
「非常事態は起きえない。世界は常に平和であり、
国家の力を弱め、国境を引き下げることが正しい」
という、間違った「考え方」を、多くの日本国民が
共有してしまっているのことが問題なのだと思います。

とはいえ、現実には大震災は起きるし、
北朝鮮はミサイルを撃ち込むのです。

非常事態が発生した際に国民を救えるのは、
「国家という共同体」しかない。

アメリカは自国のためであれば、
日本を防衛するかも知れませんが、
そうでなければ簡単に見捨てる。

この手の「現実」を理解できな人々が、
鳴り響いたJアラートに反射的に反発しているというのが、
現在の日本というわけです。

8月29日に響き渡ったサイレンの音は、
北朝鮮のミサイルというよりは、安全保障から目を背け続け、
お花畑平和主義を妄信してきたことに対する、
日本国民への警告だと思うのです。

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【三橋貴明】8月29日に響き渡ったサイレンの音はへの5件のコメント

  1. 神奈川県skatou より

    三橋先生のご活躍を、熱く熱く応援しております。

    北朝鮮、地下核実験の強行は北朝鮮の焦りだとすると、今、それを急ぐだけの価値があるかなと思いました。

    現段階として、もしアメリカが北朝鮮と交渉する、和平を結ぶとしたら、どんな条件があるのか。逆に北朝鮮はどんな条件ならば交渉になるのか、考えてみました。

    北朝鮮としてはアメリカ大陸まで届く核ミサイルが完成すれば、一切の妥協は不要ではないか。経済制裁といっても中露により骨抜きにされるのは分かっているので、中露との関係が保たれれば、彼らは要求以外に、することはない立場なのではないでしょうか。
    そしてその時点で、アメリカの権威は瓦解し、中国ロシアは相対的にとても有利な状態になります。すくなくとも東南アジアは一斉に中国へ傾倒するでしょうし、中東もアメリカの居場所は、なくなるのではないでしょうか。
    韓国は文政権ですので、北朝鮮に経済力、技術力を提供して統一へと進むのではないでしょうか。核戦力をもった強国が同一民族で隣接するのですから、躊躇する理由もないでしょう。

    そういう事態が迫っているとしたら、アメリカはどうするべきでしょう。交渉するものはなさそうです。ならば軍事的にはどうするのか。本土に直接被害が無ければ軍事行動をとらないのでしょうか。
    もはや日本が攻撃されようが、されなかろうが、この問題はアメリカの岐路になっているのかもしれません。もはやアメリカにとっては「やるしかない」ところまできてしまったように、自分は思います。

    さて、その状況で日本のすべきことはなにか。
    アメリカは日本を守る、守らないという次元どころではなさそうです。でも、ピンチはチャンスですので、いまこそ政治の力を発揮し、筋を通してもらいたい、そう思います。憲法改正のような手段でなく、先に実行あるべきかなと自分は考えます。つまりは自衛隊が主体の日米共同作戦による東アジアの核戦争危機の武力排除と和平の実現です。

    マスコミ大好きな正義と悪の構造がはっきりしてきたのにはて、どうして騒がないものか。。。

    一方、韓国はどうなるでしょうか。北朝鮮はたびたび約束を保護にしてきましたが、約束を破るのは強い証拠という概念があるとして、それが韓国も共通だとすると、この時期、このタイミングで、アメリカ軍が動こうとしたとき、文大統領がとつぜん中立宣言したりすることはないのでしょうか。
    (自衛隊の活動を妨害するのは当然でしょう)

    国内の治安状況はどうなるでしょう。
    戦時となれば、敵国は北朝鮮だけとは限らず、それのシンパが工作活動する可能性もあります。

    確証もなく空想ばかりの杞憂ですが、有事は目前のように感じます。

    できることといえば、出先の所在を家族と共有すること、また、防災用品を買い求め、戦時の準備をしておく必要があると自分は思います。

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  2. momo より

    きもだめしで「全然へっちゃらだぜ!」って言うやつ、小学生の頃に居ましたよね。大抵こういうやつが一番ビビッてて、大事な時に何もできない弱虫なんですが。
    こういうやつってゾンビ映画などでは真っ先に死ぬんですよね。調子こいて粋がった結果、甘く見ていたゾンビにあっさり食われるという。
    問題なのは、こいつらがそれなりの発言力を有し、一応社会的には知識人たる地位に居て、対応策を練らないなどの愚行を堂々と発言する異常さでしょう。またそれを非難しない(できない)国民もそうですが。
    さすがにここまでアホな発言をする国会議員は居なかったようですが、心の中では彼らと同じ事を思っているはず。彼らのように無責任に不対応を宣言し、無策を非難させる事なくカッコつけたいのが本音じゃないのかな。
    議論の活力もすっかり失われて、何もしない理由を考え出し、それをふりかざしてカッコつけて、非難すらされない。どうかしてるぜ。

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  3. たかゆき より

    泰山鴻毛 ♪

    死は或いは泰山より重く或いは鴻毛より輕し

    さらには、、

    憲法は山嶽より重く死は鴻毛より軽し

    かっけ〜〜
    まるで 軍人勅諭。。

    現行憲法こそが唯一の正義と刷り込まれた 列島のアホウドリどもは 
    迫り来る夕暮れとともに 
    永遠の眠りにつくのだ(きっと) ♪

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  4. robin より

    他人事、反国家、お花畑か。お互いに信頼し合う建前のために危機は存在しないように振る舞うのかな、敗戦以来半ば米国の従属国に甘んじてきたのだし国家の自立を忘れてしまったのか、国家共同体、歴史文化を共有することの価値観が無いといくらでも自分本位になれるし言い訳も無限にし続けるのだろうか。日本の政策は米国の政策に合わせて策定される、国家としての主体性の無さ、無関心、安心で安楽、潔癖、諦め、他人事。

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  5. komiyet より

    テレビ新聞は北朝鮮から流れてくる情報を勝手に解釈し、ワイワイガヤガヤ、それが北朝鮮の作戦に乗っているだけだと分からんのか。

    空を飛んでいるジェット戦闘機の音を聞けばわかるだろうに。

    日本の空はアメリカのものです。ジェットの戦闘機が頻繁に飛んでいるのに、テレビを見ているアホはそれに気が付かない。

    もう有事なんだよ。死ぬ覚悟だけはしておけ。

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