日本経済

2016年1月31日

[三橋実況中継]マイナス金利政策に思うこと

FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

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「国の借金が1000兆円を超えた」「一人当たり817万円」
「次世代にツケを払わせるのか」「このままだと日本は破綻する」

きっとあなたはこんなニュースを見たことがあるはずです。
一人の日本国民として、あなたは罪悪感と不安感を植え付けられてきました。

そうしているうちに、痛みに耐える消費税増税が推し進められ、
国民は豊かにはならず、不景気のムードが漂い続けています。

本当に増税は必要だったのか?
そもそも「国の借金」とは何なのか?

その答えはこちら、、、
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag2.php

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【近況】
日本銀行が日銀当座預金の一部の金利を▲0.1%とするマイナス金利政策を決定いたしました。とはいえ、マイナス金利政策で金利がさらに落ちたところで、銀行から民間への融資は増えないでしょう。

理由はもちろん、需要がないためです。

恐らく、日本は長期金利(新規発行十年物国債金利)もスイス同様にマイナスに落ち込むと思いますが、金利が「ゼロ」であっても、デフレ期の国民は借り入れを増やそうとしません。特に、今の日本国民は経営者や家計を中心に「借金恐怖症」あるいは「借金嫌悪症」に陥っているように見えます。

そもそも、資本主義とは企業が借り入れを増やし、設備投資をすることで成長していくものなのです。借金の否定は「資本主義の否定」なのですが、

「政府は借金を増やすな〜っ!」

という財務省発のプロパガンダがこれほどまでにパワーを持ってしまっている以上、日本国民の借金嫌悪症が深刻なのは明らかだと思います。

もっとも、経営者がこのまま借金嫌悪症に憑りつかれたまま、日本の資本主義が衰退していくかといえば、必ずしもそうは思えません。例えば、メガソーラーのように「確実に儲かる投資先」があった場合、日本の企業家、投資家たちは銀行から融資を受けてまでおカネを投じたのです。

要するに、「儲かる投資先がない」イコール「資金需要がない」というのが、現在の日本の金融面における問題なのです。すなわち、政府が「資金需要を増やす」形で財政出動に踏み切らない限り、2014年6月にマイナス金利政策を採用したユーロ圏同様に、

「金利が下がっても下がっても、民間の消費や投資が増えず、インフレ率と金利がひたすら低迷する」

という状況が継続することになるでしょう。

参考までに、日銀のマイナス金利政策を受け、ドイツ国債が買い込まれ、ドイツの長期金利は0.3%にまで落ちてしまいました。

◆2月20日(土)の三橋経済塾第五期「第二回」講義のお申し込み受付が開始となりました。
第二回のゲスト講師は、評論家の中野剛志先生です。講義出席には、事前に三橋経済塾入塾が必要です。
http://www.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

ちなみに、三橋経済塾の決定済みのゲストですが、
 第二回 評論家 中野剛志先生
 第三回 経済学者 青木泰樹先生
 第四回 内閣官房参与 京都大学大学院教授 藤井聡先生
 第五回 評論家 中野剛志先生 again!
 第六回 ペジーグループ代表 齊藤元章先生
 第七回 九州大学准教授 施光恒先生
 第九回 京都大学准教授 柴山桂太先生
 第十回 経済評論家 島倉原先生
となっています。豪華絢爛でしょ?

◆一般参加可能な講演会のお知らせ

経世済民のため『亡国の新帝国主義(グローバリズム)』を解体する!セミナー 講師:三橋貴明
http://hikarulandpark.jp/shopdetail/000000000684/
本セミナーは、「講演」というよりは、三橋への「質問会」になります。こと経済関連の質問であれば、大抵のことは答えられますので、是非ともご参加下さい。

◆マンスリーWILL(ウィル) 2016年 03 月号に連載「反撃の経済学 日本がケルンの事件から学ぶべきこと」が掲載されました。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000EUMJFK/

◆ビジネス社「これからヤバイ世界経済-2016年を読み解く5つのポイント-」が刊行になりました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4828418571/

◆週刊アサヒ芸能 連載「三橋貴明の列島丸わかり報告書」第五十四回「価格競争力」の本質を、「単位労働コスト」で説明しよう」
http://www.asagei.com/

◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」第160回「震災時の談合が罪なのか?」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆Klug連載 三橋貴明の「経済ニュースにはもうだまされない」 第342回 今こそ第二期新幹線整備計画を!
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2016/01/26/025152.php

◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 〜新世紀のビッグブラザーへ〜 週刊三橋貴明 Vol349 マイナス金利政策
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
やはり、最近ホットな経済政策といえば、これですよね。

◆メディア出演

2月1日(月) TOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
http://s.mxtv.jp/morning_cross/

2月3日(水) 文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/

◆三橋経済塾

2月20日(土)の三橋経済塾第五期第二回講義のお申し込み受付が開始となりました。
http://members5.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1412
第二回のゲスト講師は、評論家の中野剛志先生です。

◆チャンネルAJER 『人口と経済?』三橋貴明 AJER2016.1.26
https://youtu.be/BHv36JGIezU

↓↓発行者より↓↓

日本は今後、少子高齢化が大幅に進むと予測されている。

「少子高齢化は問題だ。消費は減り、人手不足になる。だから、外国からの移民を受け入れなければ、日本は成り立たなくなる」などと言う人もいるが、三橋貴明は「ウソだ」と断言する。まず、「少子高齢化で消費が減る」というウソをこれまでのデータから証明する。

さらに、人手不足になるのは事実だが、人手不足にマイナス面はなく、むしろ日本経済にとっては神が与えてくれた大きなチャンスだと言う。そのせっかくのチャンスに外国人移民を入れるのは、チャンスを潰す政策だと述べる。ウソを言ってしまう人たち、それに騙されてしまう人たちに共通するものとは?さらには、少子化によって経済復活する日本の具体的な可能性についても解説する。。。

『月刊三橋』最新号はこちら
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php

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