コラム

2017年3月12日

[三橋実況中継]バイエルはなぜモンサントを買収するのか?

From 三橋貴明

 

【近況】
ドイツの化学・医薬品大手のバイエルが、
遺伝子組み換え作物の種子で世界最大のシェアを
持つモンサントを買収しようとしています。

昨年9月に、バイエルが約7兆円でモンサントを
買収することが両社間で合意されましたが、
まだ買収が実現したわけではありません。

なぜ、バイエルは、モンサントが欲しいのでしょう?

今年の1月、バイエルとモンサントの首脳が、
トランプ大統領に買収の利点を説明しています。

両社は、
「農薬におけるバイエルの幅広い品ぞろえと
業界最先端であるモンサントの種子関連
技術を組み合わせることで、農作物に関わる
画期的開発を加速することができる」
と、主張しています(WSJ2017.1.12)。

モンサントは、言わずと知れた「遺伝子組み換え作物」
の最大手です。遺伝子組み換え作物を食した結果、
健康を害する可能性は、現時点で誰も否定できません。

そして、バイエルは医薬品大手です。

モンサントを買収し、健康を害する遺伝子組み換え
作物を世界に広め、治療薬を開発、販売するという
「ビジネスモデル」の成立を、三橋は「想像」して
しまうわけです。(あくまで「想像」ですよ)

とはいえ、上記の想像が正しいと仮定すると、
遺伝子組み換え作物のIPハンドリングを続ける
全農や全農グレインを、穀物メジャーが目の敵に
している現実に納得がいってしまうのです。

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◆正論 2017年4月号 に「いまだに市場経済が理解できない? 朝日新聞の「ゼロ成長」」寄稿しました。
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◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第213回「日本はカジノの最高の市場だ!」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 VOL407 生産性と文明のジレンマ(後編)
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
かつて、日本文明は「生産性と文明のジレンマ」により滅びかけました。それを救ったのが・・・?

◆メディア出演

3月15日(水) 6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/

3月15日(水) チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651

3月19日(日) テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」に出演します。
http://www.tv-asahi.co.jp/tvtackle/

◆三橋経済塾

3月18日(土) 三橋経済塾第六期 第三回対面講義の詳細と申込方法をご案内致します。
http://members6.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1865
対面講義にお越し頂く際は、お申込みが必要です。
第三回のゲスト講師は、京都大学大学院教授、内閣官房参与の藤井聡先生!
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◆チャンネルAJER

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[三橋実況中継]バイエルはなぜモンサントを買収するのか?への1件のコメント

  1. 言起 より

    まさに「ブラック」ですね。

    他にも類似の例として、

    ①紛争と軍需産業の関係
    (紛争が減ると軍需産業が打撃)

    ②コンピュータウィルスとウィルスソフト会社の関係
    (ウィルスが次々発生するからウィルスソフト会社が繁盛)

    ③子供の虫歯と歯医者さん
    (歯医者さんが学校等で虫歯予防教育をすればするほど歯医者さんは飯の食い上げ)

    などなど、まだまだ類似の例はいくらでもでてきそうです。

    問題を発生する側と、その問題を解決する側が同一であった場合はまさに「ブラックパロディ」ですね。

    国民が皆健康になれば薬は売れなくなる、だから、国民を不健康にしておいて薬を売る。これを同一の主体が行う・・??
    恐ろしい現実です。

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