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2014年10月29日

【佐藤健志】前号記事への疑問に答える

From 佐藤健志@評論家・作家

先週の記事「『憲法九条にノーベル賞!』の賢」については、多くのコメントをいただきました。
ただし中には、少々誤解をされている方もいるようです。

具体的に言えば、私が施光恒さんの主張に疑念を呈しておきながら、自分の主張の論拠については KADOKAWA「ちょく論」の記事「憲法九条がノーベル賞を取る日」にリンクさせたのはフェアではない、というご意見。

まず指摘しておきたいのは
1)「ちょく論」が有料メルマガであり、
2)施さんの記事よりも先に配信されている以上、
3)そこで展開した議論を繰り返すわけにはいかない。
という点です。

「憲法九条がノーベル賞を取る日」の配信日は10月15日、施さんの記事の配信日は10月17日でした。

そしてもう一つ。
私の主張の当否とは関係なく、施さんの議論の進め方には問題があります。
したがって
1)施さんの主張に疑念を呈することと、
2)私の主張の根拠を示すことは、
じつは別個の事柄なのです。

これについては、公式サイト「DANCING WRITER」で詳細に論じたので、当該の記事を再録しておきましょう。
論旨をいっそう分かりやすくするため、多少の加筆・修正を行ったことをお断りしておきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「新日本経済新聞」に発表したメルマガ「『憲法九条にノーベル賞を!』の賢」について、村田さんという方からコメントをいただきました。
全文をご紹介します。

佐藤健志さんの著作も数冊買わせて頂いてる最近ファンになった者ですが、
今週水曜日の“三橋貴明の「新」日本経済新聞”(以下、三橋メルマガ)の内容に思うところがあったので、失礼ながらこちらでコメントさせて頂きます。

施さんの書いた無料で読めるメルマガの内容を、同じメルマガ内で
「施さんはこの点に関し、向こうの主張に乗せられてしまっているように思います」と否定しておきながら、

なぜ否定できるのかはそこで言わず、
「なぜか知りたかったら有料のちょくマガを読んでください」ということでは、

(佐藤さんにその気はないでしょうが)施さんを利用しているように見えてしまって失礼な気がしますし、
三橋メルマガ読者をもやもや、ないし不快にさせ佐藤さんへの反感を呼んでしまうと思います。

そのような意見の方を某掲示板等でも見かけ、ファンの一人として悲しく思ったので、お伝えしたく思った次第です。

もちろんちょくマガの記事を先に書いてあるからという事情もあるのかも知れませんし、
内容は佐藤さんのおっしゃるようにとてもお得なのでしょうし、
言論を職業とされている方が無料のものだけでなく、有料の言論を読んでほしいと思うこと自体は当たり前過ぎることなのですが、

施さんが無料で公開しているメルマガを、同じメルマガ内で否定する作法としては美しくなかったのではないでしょうか。
(注:表記を一部変更。また文中、特定の第三者にたいする否定的言及があったので、その箇所のみ削除しました)

コメントありがとうございました。
お気持ちは分かります。

とはいえ「新日本経済新聞」を読み返していただきたいのですが、村田さん、ちょっと誤解されているようです。
私の主張をあらためて要約しておきましょう。

1) 施さんが「憲法九条(を保持する日本国民)のノーベル平和賞受賞」に反対するのは、それが改憲を阻害する効果を持つと判断しているためであろう。

2)平和賞受賞の運動を展開している人々が、改憲阻止の意図を持っているのは間違いない。ただしそれは、「平和賞受賞が改憲を阻害する」ことを客観的に証拠立てるものではない。

ここまでは記事本文で展開しました。
そのうえで、

3)むしろ「九条を保持する日本国民」の平和賞受賞は、改憲を促進する効果を持つのではないか。

という点を提起し、「ちょく論」へとつないだわけです。

(1)と(2)が妥当な認識であることは賛成していただけるでしょう。
しかるにその場合、(3)の根拠を示さなかったことは、施さんが受賞推進派の理屈に乗せられていると考える根拠を示さなかったこととイコールにはなりません。

九条を保持する日本国民の平和賞受賞が、本当に改憲阻止の効果を持つのか、持つとすればなぜ持つのか、そもそも施さんは論じていないからです。
施さんのメルマガから引用しましょう。

「この運動の結果、九条がノーベル平和賞を受賞してしまえば、九条改正はいまよりもかなり難しくなるでしょう。米国依存からの脱却が遅れます」

平和賞を取ることと、改憲が難しくなることの因果関係は、自明のごとく扱われていますね。
ここに引っかかるわけです。

はたして本当に自明か。
受賞運動を展開しているのが護憲派であることから、条件反射的に導き出された結論ではないのか?

佐藤栄作元総理は、1974年にノーベル平和賞を取りました。
受賞理由は驚くなかれ、非核三原則の提唱です。
とはいえこれは、反核を叫ぶ左翼護憲派を活気づかせたか?
日米安保体制に悪影響を及ぼしたか?

答えはどちらもノーです!
1970年代を通じて左翼の没落、つまり日本社会の保守化は続き、「ロン・ヤス」(レーガン=中曽根)というフレーズに象徴される1980年代の日米同盟強化へと行き着きました。
施さんも当然、このことはご存知のはずでしょう。

佐藤栄作さんのノーベル平和賞受賞が、非核三原則を絶対化する・・・ということは起こらなかったのです。
そんな権威や影響力はなかった。
米軍による核の持ち込みだって、しっかり行われていたに違いありません。

さて、(憲法九条を保持する)日本国民が平和賞を取ったら何なのでしょうか?
それが九条を絶対化し、改憲を難しくすると判断する根拠は?

日本国民は、憲法九条を保持していようと、自衛隊の存在を受け入れる柔軟性を持っています。
きっかけはむろん朝鮮戦争。
ならば平和賞を取ろうが、国際情勢の変化ひとつで、九条を変えてしまうか、でなくとも解釈をガラッと変えることぐらい、十分ありうるのではないでしょうか?

そういうとき、理屈は何とでもつけられます。
「九条は日本の誇りだが、現実にも対応しなければいけない」とか、
「世界的に評価されている九条の精神を活かしつつ、国民の安全を守るための必然的選択である」とか。
消費税率再引き上げを正当化しようとする昨今の政府首脳の発言を見れば、これは容易に納得していただけるでしょう。

ノーベル平和賞受賞は、本当に改憲を難しくするのか?
施さんはこの点について論じる務めがありました。
因果関係が明確でないとすると、論旨が根底から揺らぎかねません。
にもかかわらず、それをやっていない。

となると、
施さんは「平和賞受賞=改憲阻止」とする向こうの言い分に乗せられてしまっているのでは?
と推論しても、邪推とは呼べないでしょう。

のみならず。
まかりまちがって九条の絶対化が生じたとしても、それがアメリカ依存からの脱却を遅らせると断言して良いのか。
あの条文を厳格に解釈したら、日米安保条約は廃棄せよということになりかねません。
これはこれで、対米依存からの脱却をうながします。

受賞推進派の政治的立場が、かつて安保反対を唱えた人々の系譜につながるのは、施さんもお認めになるでしょう。
日本が対米依存を続けてきたのは、これらの人々の主張が、いわゆる「親米保守」によって抑え込まれてきたからなのです!
九条の絶対化は(生じるとは思いませんが)、本当に対米依存からの脱却を難しくするのですか?

護憲派左翼は反米の側面も持つことを見落としてはいけません。
あまり望ましい形での脱却とは言いかねるものの、それは別の話です。

さらに。
施さんは一貫して「憲法九条がノーベル平和賞を」と書いているものの、これはハッキリ、間違いです。

九条が平和賞を取る日は来ません。
永遠に来ません。
ノーベル平和賞は、個人か団体にしか授与されないためです。

平和賞候補となっているのは日本国民。
そこに「日本国憲法、とくに九条を保持する」という枕詞がついているのです。

「(九条を保持する)日本国民」が平和賞を取るのと、九条そのものが平和賞を取るのは、はたして本当にイコールか?

施さんはふたたび、自明にイコールであるかのごとく扱っています。
けれども憲法の条文と、国民全体とは明らかに別物。
なぜ両者を同一視して良いのかについての根拠が提示されないかぎり、正確な議論とは呼べません。
失礼ながら、出発点となる事実認識が誤っている恐れだってあります。

しかるに平和賞受賞の運動を進めている人々は、本当は「日本国民」を候補にしているにもかかわらず、「憲法九条」が候補であるかのように言い続けている。

となると、
施さんは「日本国民の受賞=九条の受賞」とする向こうのレトリックに乗せられてしまっているのでは?
と推論しても、邪推とは呼べないでしょう。

佐藤栄作さんが平和賞を受賞しても、「佐藤栄作の受賞=非核三原則の受賞」という図式は成立しなかったことをお忘れなく。

というわけで、施さんが受賞推進派の理屈に乗せられていると考える根拠は、(2)の段階でそろっているのです。

私が提示しなかったのは、
「(九条を保持する)日本国民がノーベル平和賞を取ることは、むしろ改憲を促すのではないか」
という自分の主張を肯定する根拠にすぎません。
だからこそ、(2)と(3)の間で線を引いたのです。

自分の主張が正しいことを論証しないかぎり、相手の主張が間違っている(より厳密には、十分論理的に展開されていない)と論証したことにならないと見なすのは、この場合、正しくありません。

「日本国民の平和賞受賞は、改憲を促す効果を持つ」という私の主張が正しいかどうかとは関係なく、施さんの主張の立て方は、論理構成が詰められていないのです。

よって最後の部分を有料メルマガにつないだとしても、私の議論がフェアでないことにはならないでしょう。
施さんの主張にたいする問題提起、およびその根拠の提示は、あの記事の範囲内ですませてあるからです。

私自身の主張の肯定が完結していない点に、モヤモヤを感じた方がいれば申し訳ありません。
ただし「否定する作法」としては、美しいとまで言えるかどうかはともかく、ルール違反ではないと認められるのではないでしょうか。
ということで、ご理解いただければ幸いです。

・・・もっとも。
問題提起こそしましたが、私は「『憲法九条にノーベル平和賞を』という運動は愚である」という施さんの結論について、少なくとも半分は肯定しています。

だからこそ、
「愚にして賢」
「愚であるにもかかわらずの賢」
「愚ならではの賢」と
繰り返したではありませんか。

そこのところも、ぜひよろしくお願いします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これにたいして村田さんからいただいたお返事を、抜粋してご紹介します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なるほど。平和賞を取ることと改憲が難しくなることの因果関係、「(九条を保持する)日本国民」が平和賞を取るのと、九条そのものが平和賞を取ることがイコールであるということ、いつの間にか自明のものとされて扱われているのは、確かに一から考えてみればおかしなことなのですね。

そこに施さんはあのメルマガ内では根拠を示しておらず、佐藤さんが三橋メルマガ内で書いたことだけでは反論になっていない、とは言えませんね。

「同じメルマガ内で否定する作法としては美しくなかったのでは〜という言葉は言論の美しさに私の中で定評のある佐藤さんにだからこそ投げかけてしまった言葉ですが、謝罪の上取り消させて頂きます。失礼致しました。

説明を受ければ、確かに施さんのメルマガに対する反論としての筋は通ったものであることがわかりました。

有料メルマガで先に書いたことを再度書くわけにはいかないというのは至極当然のことであり、その有料メルマガより施さんのメルマガのほうがあとに書かれたわけですから、その点のみが三橋メルマガ内で完結していない点についても納得しました。
(表記を一部変更)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

村田さん、ありがとうございます。

ちなみに今日は、「ちょく論」の3号目が配信開始となります。
テーマは「女性閣僚と風俗嬢の間」。
例によって音声ファイルも充実していますので、ぜひお読み+お聴きください。

http://chokumaga.com/magazine/free/152/8/

ではでは♪(^_^)♪

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PS
間違いだらけの「原発」常識とは? 三橋貴明の無料Videoを公開中
https://www.youtube.com/watch?v=EJJGonW__l4

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【佐藤健志】前号記事への疑問に答えるへの21件のコメント

  1. メイ より

     佐藤先生が施先生を攻撃なさる意図が無かった事、判っていたつもりでおります。 「国家のツジツマ」をお読みして感じた事ですが・・・先生は現憲法が70年近く続いてしまっている現状を鑑みて、新しい憲法を作るとなっても、より良いものができるとは限らない事や、天皇陛下のお立場がどう規定されるかを心配され、憲法改正は社会の急な変化に繋がる可能性があり、ためらいを持っていらっしゃる、と思いました。憲法の(9条とその他の条項との)ツジツマの合わなさ・自衛隊を保持している現状とのツジツマの合わなさについても書いておられましたね。 ですから、広く見れば佐藤先生のお考えは施先生と大きく違う訳ではなく、先生の「ためらい」のようなものに、慎重さや優しさも感じていました。 だから、もしかすると、施先生との間で議論してみたいと思われたのかなあと、勝手な想像をしたりしています。 もしそうだと致しましても、あまり唐突だと読者もビックリしてしまいますし、疑問を呈するという事は、相手の方の意見を否定する事ですから、自ずと緊張も生まれますし、場合によっては人の立場を弱めたり追い込んだりする結果になる事もありますので・・ 議論は自由なものと考えておりますが、一方で全ての議論が公衆の面前で行われるべきなのか?という考えもあります。 先生は全てわきまえておられるでしょうに、学術の世界の事を知らない私などがいう事ではないと悩みつつ、書いております。 言論というのは時に戦いでもあると感じている所ですが、「日本」にとって真の味方は残念ながらあまり多くは無いという印象をもっております。そんな中、佐藤先生のような、鋭い視点で問題を指摘して下さる方が味方になって下さったのは心強い事と思っております。 皆、意見が違うのは当然の事ですが、時代が変わりつつある今、なるべくお互いを大切にしてまとまる事ができたらな、と願ってやみません。

  2. あつあつごはん より

    「さて、(憲法九条を保持する)日本国民が平和賞を取ったら何なのでしょうか?それが九条を絶対化し、改憲を難しくすると判断する根拠は?」とのことですが、それは、将来憲法を改正しようとするときに護憲派が「せっかく平和賞を受賞したのに改憲してしまったら受賞が台無しになってしまうではないかぁ!!!」と言えるようにしてしまうからではないでしょうか。護憲派がこう言えるようになる分だけ、改憲は難しくなるのではないかと素朴に予想します。受賞しなければ護憲派は「せっかく平和賞を受賞したのに」とは言えません。ちなみに私は佐藤健志さんと施光恒さんのお二人とも応援してます。これからもがんばってください。

  3. 拓三 より

    大した話とちゃうやんけ。同じ将棋盤で将棋討ってるだけや。施はんも佐藤はんもニタニタしながら将棋盤見とるわ。施はんは、表解らな裏を間違えて解釈するアホがいるから表書いただけ。佐藤はんは、裏の意味を解りやすく、表を使って解説しただけ。佐藤はんは、施はんに抗議してるんやなくて、思想、哲学、信念を持たへん奴ら、思想、哲学、信念があるかの様に見せかけ、それを利用している奴らに向けて2人でアホにしてるだけ。

  4. 三須雅彦 より

    9条は、日本が主権国家として持つ固有の権利を否定したものではないと解釈されている。今や、自衛隊が憲法違反だという者たちも少数派であり、憲法違反という判決や政治判断がなされることもありそうもない。防衛省も存在する。我が国の安全保障を米国などに、一部だか全部だかは知らないが頼ることも憲法は禁じていない。日米軍事同盟も、自衛隊が海外に出ていくこと自体も大騒ぎになることもない。個別的自衛権の存在やその行使を否定している政党もなさそうなので、個別的自衛権の行使としての武力の行使を9条は禁じていないというのが共通の理解と考えていいのではないかと思う。9条は、せいぜい侵略戦争を禁じているくらいのものではないか。侵略戦争をしないという条文をもつ憲法は日本以外にも存在する。私は、憲法9条に他国には存在しないどのような価値があるのかわからない。改正の必要すらあるのかどうか。おそらく自衛隊が軍隊と呼ばれることになっても、9条に反しない。主権国家として軍隊を持つ権利があるのは当然だし、自衛隊が軍隊と名称が変わった途端、違憲だと騒ぐというのも滑稽なので、騒ぐのは一部の国民だけだろうし、そのうち騒ぎもおさまる。憲法とは、国家権力を縛るものだそうです。9条は国家のどのような行為を縛っているのでしょうか。9条と言われても、それだけでは何を論じているのか、私も9条を保持している国民の一人ですが分からないのです。他国とは全く違う特別な規定であるとは私は考えていないので、9条を神聖な規定であるように思い込んでいる護憲派に引きずられない方がいいのではないかと思っています。それよりも76条2項の前段や66条2項のほうが軍隊(今は自衛隊ですが)を持つ国家としてどうなのかということを知識人には論じてもらいたいと思います。

  5. 耄碌 より

    確かに施先生の今後の言論活動が消極的になるのは保守言論界にとってもマイナスですよね。そういった意味でも佐藤さんは保守を自称できる人間ではないということです。

  6. 子芥子 より

    佐藤先生の2回に渡る寄稿が施 先生が今後、言論を萎縮してしまわないかそっちのほうが心配です「言論の自由を保持する施 先生への苦言が、本当に言論萎縮の効果を持つのか、持つとすればなぜ持つのか、そもそも子芥子さんは論じていないからです。」とか言わないでくださいね論じない理由なんて「言うまでもない、言われた本人の身になって考えりゃわかるでしょ?」匿名掲示板の節度の無いコメントやら敵対陣営ならいざ知らず隣の席からのダメ出し、それもアレ?と思うようなものなら今回の施 先生の論じてない理由も「言うまでもない、プロ市民の身になって考えりゃわかるでしょ?」で省略されたんだと思います何か施 先生に落ち度があったような書き方に不愉快さを覚えます施 先生は、この件は気にせずスルースキル発動で思う事をバンバン書いてください

  7. きらきら より

    佐藤さんは、素直に大東亜戦争の敗戦を認められないが故に、戦後は歪んでいるという主張をされていたかと思います。その佐藤さんが、自分の誤りを認められずに、ごまかした主張をされるというのは、非常に残念に思います。

  8. あまき より

    フルートさん、こんばんは。無料メルマガで避けなければいけない話題というのはないと思います。詳細については有料メルマガへ、という誘導があってもまったく構わないでしょう。たまたま私は佐藤さんの有料・無料の読者なので、施さんと異なる見解の源を知っています(あなたのようにちゃんと読んでいるという意味ではありません。恥ずかしいのですが)。いかにも佐藤さんらしく、たいへん面白く感じましたが、フルートさん、先週の皆さんの反応をご覧になりましたか。コメントを寄せられた3分の1の数の方がぜんぜん納得しておられないのですよ。記事内容についてではありません。エントリー上で一定の結論が得られないような、完結しない記事を出された佐藤さんの一方的な姿勢に驚いて、失望されているのです。そのことはフルートさん以上に佐藤さんご本人が気にされているようです(今月23日付のオフィシャルサイト)。佐藤さんの言われる通り、有料メルマガに掲載した同内容を無料の本紙に掲載するわけには当然いかないでしょう。しかしご自身であれだけことばや文章に対する感性の重要さを説いておられる方が、もやもやした感を読者に与えるという甘えを自ら許し、ルール違反とまではいえないのではないかといった開き直りとも受け取れることばを残している。これはいけません。ルール以前に、もやもやした印象を読み手に与えた時点で、記事として明確に書き手の失敗なのです。それに前項でも示した通り、無料と有料とで、別な話題を提供すれば済むだけのことではありませんか。佐藤さんは、残り少ない紙幅を大事な結論に当てず、お得感を打ち出して有料メルマガとの垣根を低く見せることに費やしました。私はフルートさんよりはほんの少しだけ商売というものを知っている(成功も失敗も知っている)気がするので偉そうなことを言いますが、読者(顧客)に対する信頼と甘え(依頼心)とはまったく別ものです。顧客誘導はきわめて慎重であるべきで、顧客に対する敬意が絶対不可欠なのです。佐藤さんはご自身の演出に気を取られるあまり、このことをはらわたで理解しておられないように感じます。フルートさん。小心翼々の人が上のような几帳面な文章を見知らぬ私などに寄越したりしないでしょう。志賀直哉は「無欲は大欲に似たり」と言っています。あなたはやや私と似ている部分がありそうですね。それから、いかに佐藤「先生」のお望みであっても、人さまの指示で指示通りの文章を書いたりしないほうがよいと思います。あなたのような学問のある方がなさるふるまいではありません。はしためのすることです。あなたは佐藤さんの大事な愛読者のおひとりだと思うので、柄にもなく平素のべらんめえ調を控えて返信さしあげます。

  9. おいしい水 より

    佐藤さんのお考え自体にはなるほどと思うところもありますが、どちらが正しいかとゆう内容より、この話題を2週も続け、更に毎日ブログで施先生に言及なされてることに憤りを覚えています。憲法は大きな問題ですので、佐藤さんの考察もとっても勉強になりますので読ませていただきたいと思いますが、志を同じくする人を引き合いに出し、毎日批判するのは不快です。

  10. 適度 より

    2chなどという場所は、気に掛けるようなところではないですよ。そんなところでたたかれても何ともありませんし、影響など皆無です。なぜかというと、2chと言っても板やスレごとに勢い(書き込み人数)も違い、またIDや書き込みの自作自演がしやすいのところだからです。過疎スレの少人数が叩いても、影響などありません。もちろん、佐藤さんのメルマガの内容についての賛否とは別です。

  11. ポカーム より

    佐藤さんはまず喧嘩腰な態度をやめた方がよろしいかと。言論の正誤は二の次です。先ずは紳士的な態度で臨む努力をするべきです。当たり前のことではないでしょうか。

  12. ワンコそば より

    反省するには自分が間違っていたことを認めなければなりません。果たして佐藤さんにそれが出来るでしょうか。私は出来ないと思います。

  13. フルート より

    私は三橋先生・中野先生・柴山先生・施先生・西部先生・佐藤先生のご著書からただ今勉強させて頂いております学生です。特に佐藤先生のご著書を全て読了しておりまして、2番目に多いのは西部先生の8冊・・まだまだこれからと言ったところの私なのですけれど・・両先生に共通していらっしゃる点は、<知識の引き出しが多い事><人間に対する洞察が深い事>・・バラバラに見た場合はこうなるかもしれません。ですが私は佐藤先生と西部先生がこの二点を明確に繋がったものとして認識しているからこそ、単なる知識ではない・そして単なる権威主義ではない人生観としての<深い人間観、そしてこの人間観から初めて認識可能になる深く大きな世界観>これを体現したり説明したりする事ができるのだと思っております。有料メルマガが有料である所以は、普通に考えて無料メルマガより更に内容が濃く、話の構成も更に緻密だから、ではないでしょうか・・? 実際に佐藤先生の論考がそうであったからこうお書きするしか無いのですけれど・・論理の構成を更に緻密且つ話の内容も濃くしなければ説明不可能だった重大な話題、このような話題は無料メルマガで避けなければいけないのでしょうか・・? 例えば安倍総理や安倍総理を取り巻く人たちの人間観・世界観から出される経済政策、ここに孕まれた危険性の周知なども待った無しに行われるべき緊急課題ですよね? しかし(日本国民への)ノーベル平和賞(これをいわゆる左翼側は少し誤魔化してしまう様な形で九条そのものが受賞されるかの様に盛り上がってしまっていました)の話題は、時期的にこれ以上無くタイムリーだった上に、何と言ってもそこに絡んだ当事者たちの発言、特に安倍総理の発言の中にご自身の持たれている世界観の混乱が見受けられた以上、ここは当然指摘されて然るべきだったのではありませんか・・? その詰り世界観が狂っているという事は現実に対する認識も違えている可能性が高く、そうしますと経済政策にしても国防にしても世界観が狂っているからこそ誤るとも考えられませんか・・? また私は先程佐藤先生の『踊る天下国家』の第三回目を視聴したばかりなのですが、三回目は女性閣僚・そして女性に対する安倍総理の思考、並びに女性から見た現代日本像がどのようなものであるか・また現代日本人の持っている経済観・歴史観etcについて佐藤先生が考察されておりまして、やっぱり重大な事柄は特に根幹の部分で繋がっていて、安倍総理も私たち現代日本人も世界観の認識に重大な誤りがあって、その事が堂々巡りの原因なのでは? という疑い・・もう少し自分なりに説明を試みますと・・議論やお互いの認識・歴史観が積み上がる事も無く、絶えず政治的左右ですとか自分の中では切り離された存在であると認識しているところの相手への何か間違った意味での相互補完関係とでも言いましょうか…その批判しているつもりでいて本当はただもたれ掛っていて自身で立つ事なんて前からできていなかった状態・・とこの様な状態が、本当のところ日本の現状なのではないかという疑いを更に強く持ちました。またそもそも私は日本の保守派と左翼とがある程度お互いの主張を呑める様になった状態・ある程度共通した世界観を持てた状態、このような状態に日本が為れた時、日本は国家として名実ともに自立した姿となり、またその身に付け自在とする実力を国際社会に向け振るう事が出来るようになるのだろうとも思いました。またあまきさんの佐藤先生への書き込み・・なのでしょうか・・(?)「ブログの読者のおひとり(おそらく私)にここへの抗弁を書くよう恃んでおられましたけれども、そういう小心翼々も、平川祐弘さんの後輩、中野剛志さんの先輩という太く逞しい知的系譜にあるまじき態度に感じます。」とあるのですが、これはほんとに恥ずかしい話なのですが、佐藤先生のブログへの私の書き込みを見て頂ければ小心翼々なのは私であるとすぐに分かります。またその指摘を頂いたと思ったからこそ今回この様にあまきさんへお返事させて頂いております。しかし私は中野先生が最も嫌っておられるもの、それは詰まらない権威主義・特に視野狭窄に陥ってそれに気付かないタイプの権威主義・・だと思っておりまして、ここに陥らないように自分自身高めようと思ったら、少し恥ずかしくても(失敗してでも)少し書こう。但し議論を壊す様な事は書かない様にしよう(議論を壊す時、往々にしてそれは詰まらない権威主義に陥っている可能性が高いから)。とも同時に考えておりまして、ですからこれ以上のあまきさんへコメントをして、何か反論の様にあまきさんにとられてしまったら、私の本意とも違いますので、ここで失礼をさせて頂きたいと思います。(もっと勉強しておきます。すいません。)

  14. 幕張 より

    佐藤氏は一度休養を取られてはいかがでしょうか。明らかに常軌を逸している感があります。一度冷静になって反省して下さい。そしてまた元気溢れる記事を書いて下さい。

  15. 佐藤ファン"だった" より

    佐藤さん、一体なにをしているのでしょうか。震災ゴジラをお書きになった人とは思えないほど下品な記事ですね。もう佐藤さんの作品は絶対に読みません。さようなら。

  16. 紅葉 より

    全く仰る通りです。三橋メルマガという影響力のある媒体を使っていながら些末極まりない個人的事象を大々的に取り上げている様は見ていて滑稽ですね。佐藤さん見てますか。施先生に謝罪と撤回をした方がいいと思いますよ。また2chでボロクソに叩かれますよ。

  17. K.Yuriya より

    そうですね。【空気】ですね。【空気が否応もなく護憲派に流れる】ことを阻止したいと考えるのです。★一旦流れた空気を換気するのはえらい時間がかかる、というのも戦後体験済みです。★その空気のスキを突いて改憲に向かう工作をする人は、よっぽどの急所を突かないと結果を出せないでしょう。★護憲派の動きがノーベル賞の時期に活性化して何かを積み上げる、という不確定要素も発生します。★総じて【物事が複雑になるだけ】で、メリットは遊び心の満足程度ではないでしょうか。別な意味での「お花畑」のようです。★佐藤栄作と日本国民とでは比較にならないと思います。天皇陛下を授賞式に、という声も聞きますから。★もし護憲派のこの必死の策を切り返して、日本の黄金期を築くような作戦・戦略があり実行部隊がいれば、オーケーですが。2674.神無月.29

  18. 普通の人 より

    佐藤さん、理屈こね過ぎ。かえって分からなくなってます。同じメルマガ執筆陣を攻撃して自説の正しさを声高に主張するのは、みっともないだけですよ。ここは同士を叩く場ではないはずです。そして、読者の評価は前回ではっきりしてますしね。変に粘着されて、施先生も呆れてるんではないでしょうかね。

  19. Thomas Uttini より

    ノーベル平和賞受賞は、改憲を難しくする可能性大いにあり理由:受賞により、メディアが賞賛する確率高いと推測。大衆はイメージで動かされやすいから、そのイメージが上書きされる確率高いと推測。よって、改憲を難しくする確率高いと推測。※大衆とメディアの状況は変化がつきものだが、この説は来年位までは有効だと推測

  20. あまき より

    施さんのエントリーの方が後だったというわけですね。一部の読者が誤解している、とのことですが、有料メルマガを読まなければ結論にたどり着けないようなテーマを佐藤さんが最初から無料メルマガの当欄に選ばなければよかっただけの話ではないでしょうか。引き出しの多さが佐藤さんの何よりの魅力でもあるのだから。きょうのような内容を読まされると、無料メルマガとはいえいささか節度を超えたステマにはっきり嫌悪した一部の人たちにとっては非常に言い訳がましく、素直じゃないようにみえるでしょうし、ブログの読者のおひとりにここへの抗弁を書くよう恃んでおられましたけれども、そういう小心翼々も、平川祐弘さんの後輩、中野剛志さんの先輩という太く逞しい知的系譜にあるまじき態度に感じます。9条平和賞に関する佐藤さんのお考え自体はまことにユニークで、多くの人の思考の片隅に置いてよいものと思っています。

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