アーカイブス

2013年2月5日

【藤井聡】心に残った言葉

————————————————————

●「いいね!」をくれた方には、三橋貴明の音声ファイルを
無料プレゼント。世界を読むための3つの原則とは。

三橋貴明の「新」日本経済新聞 公式Facebookページ
⇒ http://www.facebook.com/mitsuhashipress/app_109770245765922

————————————————————

FROM 藤井聡@京都大学

今、NHKの大河ドラマでやっている八重の桜、
なんとなく時折見ているのですが、なかなかいいですね。

何がいいって、毎回、昔の日本人が大事にしていた、
いろんな「言葉」が、毎週毎週、あれこれと出てくるのですが、
これが実に、毎回、心に残ります。

確か第一回は、
「ならぬものはなりませぬ」

一瞬、土井たかこ先生の増税反対理論のことかと
思ってしまいそうになりましたが、
これは、会津藩が子供たちに教えていた言葉だそうです。

大げさでもなんでもなく、
この言葉は「道徳」のもっとも大切な本質を教えているように思います

つまり,この感覚のない人間は、
道徳とは何かを一切理解していない人間だ、
なんてことが言えそうな言葉,なんですね。

で,これをあぁだ,こぉだと論理的にお話しようとすると,
カントみたいなややこしい事になっちゃうわけですが...
そんな事をしなくても,
この一言を繰り返しておきゃぁそれでOKってのが,
この言葉のスゴイとこですね.

で,二回目には
「やむにやまれぬ」

これもまた、日本語圏の人間以外には,
ちょっと翻訳なんてできねんじゃねぇかと,
思えるような何とも言えない言葉です。

これはもちろん,

「かくすれば かくなるものと知りながら
やむにやまれぬ 大和魂」

ってのが有名ですね。

「こんなことやったら、ああなるなぁ...
っちゅうのはわかってんねんけど....
....あぁ、もうしゃーないなぁ....
....大和魂やなぁ....」

ってな事ですが....うーん....関西弁で書くと、
どことなく大和魂的でなくなってしまいましが(笑、
東京弁的に言うと,植木等のすちゃらか社員的な

「わかっちゃいるけど、やめられない」

のきちんとしたバージョンとも言えそうです。

なんにしても、この言葉は、大和魂って何かを,
おそらくは最もよく表すものとも言えそうなもんで、
この感覚がわかる人間は、
たぶん、もうそれだけで、大和魂って言葉を
うまく使いこなせるようになるってことも言えそうです。

・・・・で、昨日見てると出てきた言葉が....

「至誠にして動かざるもの,
未だこれあらざるなり」

黒船で密航しようとした罪で,
吉田松陰が死罪を申しつけられたシーンで,
叫んだ言葉,として登場します.

この言葉に先だって,吉田松陰は,
これで己の命が尽きようとも,
この大きな日本が動くまで,
自分の後に何人も何人もが,続くだろう
っていうような台詞を叫んでいます.

...うーん....なんだか,この言葉を聞いて,
ジーーンと来てしまいました.

ついつい,かくあるべしと思う方向に大きなものが動いて行かないとき,
その動かないもののせいにしてしまいそうになりますし,
どうせこりゃ,動かんわとあきらめてしまいそうになったりするわけですが,
「そうではない,それはただ単に,ひとえに,
自らの誠実性,誠(まこと),が足らぬからなのだ」
とこの言葉は叫んでいるわけですね.

もちろん,この言葉が人の心を動かすのは,

「そんなこたないだろう,現実的に考えりゃぁ,
どう考えてもむりだろ」

っていうのが,メッチャクチャに巨大なリアリティを持っているからで,かつ,
「その巨大なリアリティを,その言葉を吐く人間もまた,
十二分以上に理解している」
ということも,十二分に理解できるにもかかわらず,

でも(!),その人物は、それをおして、
「至誠にして動かざるもの未だこれあらざるなり」と叫んでいる。。。
というところに。。。。心が動いてしまうのだと思います。

しかもしかも、
。。。という風にしてこちら側の「心が動いてしまう」ということを、
「わたくしは知っているのでござる」
とも、この言葉は叫んでおり、

しかもしかもしかも、
「この言葉であなたの心が動かぬかもしれぬということもまた、
わたくしは知っているのでござる、
しかしそれでもなお、拙者は、この言葉を叫んでいるのでござる」
とも言われていることを通して、
この言葉を耳にした人間が、
「この言葉を発した人間は、正々堂々と、命を賭して、
わたし自身を試しているのだ」
と直感させてしまう力をももってる。。。とも言えそうです。
(#言葉でかくと、ほんっとにややこしいですが 笑)
こりゃもう、超絶に毅然とした言葉ですね.

...ってことでともかく,
何かコトをなそうとするなら,
誠の至らない己を,日々反省するしかなさそうですね.

でもまぁ,「やむにやまれぬ...」
でやり続けるのもなかなか辛そうですから,時折は、

「わかっちゃいるけど、やめられない,
ハイ スーイ スーイ スーダララッタ
スラスラ スイスイスイ」

でやって参るのも良さそうですね(笑。

....ってことで,また来週!

PS
至誠だの,大和魂だのってのはややこしい言葉ですが,
この本を読むと,その意味がメチャ簡単に
染み入るようにご理解いただけるのではないかと思います。

http://amzn.to/M27kl5

PPS
「ようこそ」のページから「いいね!」してくれた人には
三橋の特別音声ファイルを無料でプレゼントしています。

http://www.facebook.com/mitsuhashipress

メルマガに書ききれない号外記事をアップしていく予定。
「いいね!」を押して、メンバーになりましょう。

関連記事

アーカイブス

【藤井聡】「街」をグローバル資本主義から守る 〜「歩くまち京都」四条通の取り組み〜

アーカイブス

【渡邉哲也】マスコミが報じない水面下の戦い

アーカイブス

【藤井聡】「維新」が一体、大阪で何をやったのか? 維新が台頭しつつある今、その〝検証〟の書『大都市自治を問う』を是非、ご一読下さい。

アーカイブス

【藤井聡】アベノミクスの本質

アーカイブス

【藤井聡】「再デフレ化」につき進む日本:専門家達の「デマ」に騙されるな!

【藤井聡】心に残った言葉への2件のコメント

  1. 間口 孝彦 より

    齢67を目前にしてふと想う日本を考える時、来し方の思い出が走馬灯の如く胸をよぎり身を裂かれる様な望郷の想いにかられます。その望郷の想いの根源こそが日本の持つ底力なのだと理解します。人が本来人生において大切にすべき事柄を物心のつくかつかぬ頃に教えられ実践させられてきた事に理屈は不要です。正にーならぬものはならぬーやむにやまれぬー至誠にしてーの世界観に至る道に導かれた結果の産物こそが今の自分自身なのだと思うのです。皆様のお力で美しき日本の美徳を末代に至るまで伝導、実践されます様神様にお祈り申し上げております。人生どこで果てようとも日本人としての気概と誇りを死ぬまで持っていたいものです。一人でも多くの日本人を後世に残して下さい。合掌間口孝彦 拝。2013年3月21日。メキシコより。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. 大徳 忠秀 より

    維新の志士のうねりはこうしてできたのですね。今の時代、かの時代と同じに思われるのは私だけでしょうか。我々も素晴らしい日本、美しい日本を取り戻すためのうねりを創っていきたいです。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】決して許してはならない凶行

  2. 日本経済

    【三橋貴明】聖徳太子の英雄物語

  3. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】成田悠輔氏の「老人集団自決論」が論外なのは、...

  4. 日本経済

    【室伏謙一】「金融緩和悪玉論」を信じると自分達の首を絞...

  5. 日本経済

    【三橋貴明】聖徳太子の英雄物語

  6. 日本経済

    【三橋貴明】政府債務対GDP比率と財政破綻は関係がない

  7. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】『2023年度 国土強靱化定量的脆弱性評価・...

  8. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】【3月14日に土木学会で記者会見】首都直下地...

  9. 日本経済

    【三橋貴明】無知で間違っている働き者は度し難い

  10. 日本経済

    【三橋貴明】PBと財政破綻は何の関係もない

MORE

タグクラウド