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2012年9月24日

【三橋貴明】消費税増税の前にデフレ脱却を

FROM 三橋貴明@新宿のオフィス

【今週のNewsピックアップ】

●消費税増税前にデフレ脱却を!
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11359280755.html

●続 消費税増税前にデフレ脱却を!
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11361009901.html

三橋さえ知らなかったわけですが、実は安倍晋三元総理は
「社会保障と税の一体改革」法案が衆院で可決された時点から
「デフレ下の消費税増税派有り得ない。消費税増税前にデフレ脱却を」
と主張されていました。

メルマガ等では、安倍総理は堂々と
「消費税増税前にデフレ脱却を」と主張されていましたが、
それがメディアに載る機会がなかったわけです。
まさに「カード・スタッキング」です。
(参考図書:「真冬の向日葵 ―新米記者が見つめたメディアと人間の罪−」)
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今回の自民党総裁選挙において、
「消費税増税前にデフレ脱却を」と主張されているのは、
安倍総理ただお一人です。

「社会保障と税の一体改革」法案の付則十八条には、
経済環境次第で14年4月時点の消費税アップを政府が
「執行停止」できると書いてあります。
すなわち、来年の政権の長、
内閣総理大臣がどのような経済センスの持ち主かにより、
日本が「デフレ下の増税」という
悪夢の道に突っ込むか否かが決まります。

現時点では、
自民党が政権に返り咲く可能性は極めて高いです。

というわけで、26日の総裁選挙は、
まさしく日本の運命を決める
「一つ目の分岐路」になるわけです。

さて、民主党の代表選挙の方は事前予測通り、
野田総理大臣が再選を決めました。

参議院で問責決議を可決されたままの野田氏を
代表に「圧倒的多数」で再選してしまう民主党は、
本当にすごい政党だと思います(悪い意味で)。

野田総理大臣が再選されたことで、民主党内の増税反対派や
TPP反対派が離脱する可能性が高まっています。
「あと数人」の衆議院議員が離党すると、民主党は国民新党と
合わせても衆議院の過半数を維持できなくなります。
臨時国会を開催した途端に、
内閣不信任案が可決される可能性が出てくるわけです。

更に、参院の問責決議はそのままなので、
野田内閣は臨時国会を開いたとしても、
特例公債法などの重要法案を参議院で可決することはできません。
当然、マスコミ側は、

「自民党が特例公債法を人質に取っている!」

などと叫ぶでしょうが、ことここに至っては、
自民党は「解散総選挙の確約」がない限り、引くことはないでしょう。

というわけで、再選された野田氏が組閣する内閣は、
事実上の選挙管理内閣になる可能性が高いのです。

現在、日本は東北復興、デフレ深刻化に加え、
竹島や尖閣諸島などの安全保障問題を抱えています。

本来であれば、国民が保守化し、
解散総選挙を求める声は小さくなるはずですが、
野田内閣のあまりの失政の連続に、
逆に「解散総選挙を!」と求める声が高まっているわけです。

9月19日。新宿で開催された民主党代表選挙の街頭演説において、
野田総理大臣は聴衆から罵声を浴びせられ続けました。
あそこまで徹底的に聴衆が壇上の演者を攻撃する光景を、
三橋は初めて見ました。

日本は本当に「分岐点」に立っているのだと、つくづくと思いました。

 

PS
分岐点に立つ日本。これからを考えるためには、
まずは現状を正しく認識する必要があります。
誰が日本経済を殺したのか、それがわかる本です。
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【三橋貴明】消費税増税の前にデフレ脱却をへの2件のコメント

  1. 梶原 昌治 より

    場違いかもしれませんが、安倍元総理の病気の問題について、徳島県議がtwitterで述べた件につき小生の意見申し上げます。twitterの文章はあまりにひどいものです。非常に品位に欠けた内容であり、議員辞職にあたります。徳島県議会が、何らかのアクションを起こさないでいるとすると県議会の見識を問われる問題です。安倍総理は今回の総裁選に先駆けて、現代ビジネスに病状と主治医の名前を挙げ、服用している薬も紹介されております。内容について小生も検討させていただきましたが、医学的に見て潰瘍性大腸炎として矛盾のないご説明でした。国民に向けてのご説明としては、この現代ビジネスの内容でよかったと小生は思っております。前回の総理時点では、病気についてのご説明がなく、揣摩臆測を呼んで、大いに混乱を招いたことは確かなことです。政治家、特に国会議員においては、重大な疾患を持病としてお持ちの場合は、選挙民がわかるように説明して、現在の病状を加えて、重責を担うに問題とはしないことを選挙民に理解を求めておくのが大切であると小生は思っております。病気を持っていることが必ずしも重責を担えない理由にはなりません。特に難病に苦しむ方たちには、難病と闘いながら国政でも活躍できるという生きた手本は、最高の励みになるはずです。前回の総裁時における安倍元総理のあり方は、お粗末でしたが、今回はお見事です。病気の問題に限らず、選挙民としては判断に必要な政治家の個人の情報はできる限り公開して、尚且つ、そのことににより政治的活動が左右されない旨宣言するなりしてほしいものです。尚、小生の友人には、現代ビジネスの文章と小生の説明、および、アサコールについて製薬会社が出している添付文書を添えてメイルにてお知らせいたしました。政治家は公人といっても、個人の病気について、不特定多数が見かねない媒体を使っての意見表明は、いささか礼儀に悖る行為と思いますので!尚、保守の論客の方が特効薬が開発されて体調がよくなったと叫んでおられましたが、残念ながらアサコールは特効薬ではありません。潰瘍性大腸炎の緩寛期に用いるすぐれた消炎鎮痛薬です。現代ビジネスにおいて安倍元総理は、CRPを用いて炎症のモニターをしていると述べておられますし、ご自身の病気について知識をお持ちのようです。そうであれば、ご自身のお手元に病理検査の顕微鏡写真と病理診断書をご用意あって、病名につき世間で疑義が出た際には、ネット上で発表する準備はしておくべきです。潰瘍性大腸炎の場合は病理検査にて crypt abscessが証明されれば確定診断になりますから、証拠が提出された場合、つまらぬ疑義は消し飛びます。公人を病気で批判する場合は、当人が嘘をついて国民を欺いた場合に限るべきであり、その場合でも、しかるべき知識と配慮を基に行うことは必要でしょう。

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  2. 大西 邦明 より

    阿部晋三さんが首相に成るのは大賛成です。その政策(憲法改正、経済、教育問題など)は実現してほしいことばかりです。が、自民党が政権政党みなる必要があり、この点に躊躇してしまいます。また、派閥や利権に走りそうで”「民主党」よりましか”程度です。石破さんも防衛は良さ気ですが、経済に関しあまり発言していないような印象を持っています。大変悩ましい今日この頃です。

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