アメリカ

2018年5月20日

【三橋貴明】国民を守るための銃

From 三橋貴明

【近況】

5月18日午前、アメリカの
テキサス州サンタフェの高校で、
銃撃事件が発生。

10名が命を落としました。

死者の多くは生徒でした。

警察は容疑者として
17歳の少年を拘束。

少年は父親のものと思われる
散弾銃とリボルバーを
学校に持ち込み、発砲した
とみられています。

日本人にとって、これだけ悲惨な
銃撃事件が多発するにも関わらず、
銃規制に乗り出そうとしない
アメリカは理解の範疇を超えます。

とはいえ、何しろアメリカは
ジョン・ロック式の「抵抗権」を
独立宣言に書き込んだ国なのです。

アメリカ国民にとって、
銃がないということは、

「いざというときに国家の
不当な権力行使に立ち向かえない」

という話になってしまいます。

ジョン・ロックの「思想」を
ベースに建国された人工国家アメリカと、
神話の時代から皇統が継続し、
あまりにも古すぎ建国日すら
確定しない自然国家日本とでは、
まさに「真逆の国体」
ということになります。

我々日本国民は、何しろ
二千年に渡り特定の権威(皇統)の下で
国を成り立たせてきたため、
「銃をもって国家の横暴に逆らう」
という発想はピンときません。

何しろ、日本は昔から日本であり、
我々は先祖代々日本人だったわけです。

別に、銃規制が厳しいため
というわけではないでしょうが、
我が国はアメリカと比較すると
はるかに「安全」「治安がいい」
国家を維持してきました。

世界に国が日本しかなければ、
地球はどれだけ平和だったことか。

残念なことに、地球には数多の国々が
ひしめき合い、各国が国益をめぐり
衝突を続けています。

日本の場合、仮想敵国である
中国が巨大化し、さらには多くの国民を
拉致した北朝鮮が核ミサイルの
開発を進めていっています。

抵抗権という思想に基づく銃は、
我々には必要ありません。

とはいえ、「国民を守るための銃」も
必要ないのか?

過去、70年間以上も目を
そらし続けてきた厳しい問いが、
日本国民に今、突き付けられている
と思うのです。

◆三橋経済塾第七期第五回講義が開催されました。ゲスト講師は青木泰樹先生(京都大学レジリエンス実践ユニット・特任教授)!
http://members7.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=8

◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第271回「6月の骨太の方針閣議決定」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol469 仁徳天皇は「経世済民」か?
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
日本の第16代天皇である仁徳天皇には、有名な「民のかまど」の逸話があります。見下ろした民のかまどから煙が立ち上っていないのを見た仁徳天皇は、減税し、かつ政府支出(宮殿修繕費、自らの衣装代など)を削りました。
さて、仁徳天皇の”政策”は経世済民だったのでしょうか?

◆メディア出演

5月26日(土) チャンネル桜「日本よ、今…「闘論!倒論!討論!」 」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1655

5月16日(水) チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました
【Front Japan 桜】続・本当のお金の話をしよう / 御代替わりのお金事情[桜H30/5/16] https://youtu.be/-D5ybcfdaYs
http://www.nicovideo.jp/watch/so33217318

◆三橋経済塾

5月19日(土) 三橋経済塾第七期、第五回対面講義を開催しました。
http://members7.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=8
ゲスト講師は青木泰樹先生(京都大学レジリエンス実践ユニット・特任教授)でした。

◆チャンネルAJER  今週の更新はありません。

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【三橋貴明】国民を守るための銃への1件のコメント

  1. momo より

    最近、アメフトのタックル問題が盛んに論じられています。
    スポーツの世界では、各競技毎に明記されたルールと、スポーツマンシップという暗黙のルールが存在します。
    暗黙のルールに従うのは常識で当然の、議論を必要としない道徳的なものです。
    つまり当たり前に守られるものだと思っているのです。

    しかし、今回のタックル問題では、暗黙のルールが破られる事件が起きてしまった。

    被害者の選手は暗黙のルールが守られるものと思って油断していたんです。
    しかしそのルールを破る者、不法者に常識は通用しない。
    結果、何の罪もなく身体を傷つけられた。

    スポーツだからこの程度の騒ぎで済みます。
    国と国との命懸けの戦いではどうでしょう。
    明記されたルール(国際法など)を守っていれば大丈夫だと思っていいのか?
    暗黙のルール(常識や良識)が当然に守られると思っていいのか?

    きっと不法者は笑顔で握手をし、我々が後ろを向いた時、背中にナイフを突き刺してくるぞ。

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